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【脳を知る】漢方薬の効能~頭痛治療の決め手にも 

漢方薬の効能
漢方薬の効能

 今回は、脳神経外科領域での漢方薬の役割についてお話しいたします。漢方薬というと、皆さんはどのようなイメージを持たれるでしょうか? 「苦くて飲みにくそう」「副作用が少なそう」「何となく体に良さそう」「古くさい」「あまり効かなさそう」などのご意見を頂くことが多いです。

 そもそも、現在私たちが処方する漢方薬は保険診療上認められた薬であり、近代的な薬品工場で製薬される薬剤です。鍋で煮込んだり、すり鉢で擦ったりするようなものではありません。中国で生まれたようなイメージが強いようですが、日本で生まれたものです。

 脳神経外科で漢方薬を用いる場面は、頭痛・手足のしびれ・神経痛などさまざまです。特に片頭痛をはじめとする難治性の頭痛にも効果を発揮し、今まで治らなかった頭痛治療の決め手になることも珍しくありません。また頚椎疾患、腰椎疾患、末梢(まっしょう)神経疾患による手足の痛みやしびれに対しても効果があります。

 漢方薬単独で治療する場合もありますが、他の薬剤と組み合わせて使用することで効率的な鎮痛効果を得ることができます。従来の薬だけでは治らなかった手足の痛みが引いた患者さんも、たくさんおられます。

 ただし、注意が必要なのは、個々の患者さんの体質・体調などに応じて使用する種類を選ぶ必要がある点です。一つの症状に対して処方可能な漢方薬は数種類ありますが、体力がある人に体力をつけさせる成分を処方すると、のぼせたりします。また、下痢気味の患者さんに排便を促すような成分を処方すると、おなかの調子を崩して体調がかえって悪化することもあります。

 細かいことを述べると非常に難しいのでここでは割愛しますが、基本的には症状とその方の体質・体力などを考えて処方しますので、同じ症状であったとしても人によって処方内容は変わります。

 また、よくある勘違いとして「漢方薬には副作用がない」と思っておられる方も多いですがこれも大きな間違いです。しかし、適切に選択すれば非常に効果の高いものです。痛みやしびれなどでお悩みの方は一度ご相談ください。

 (済生会和歌山病院 脳神経外科医長 三木潤一郎)

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