PR

産経WEST 産経WEST

【医学部受験の現場から(13)】地域医療と奨学金 河合塾・山口和彦

 そんな中で地域医療に医師を集めるなら、単に「呼びかけ」の正攻法だけではなく、地方勤務に何らかのインセンティブをつけ、ある意味「買う」という要素とバランスを取る必要があるだろう。

 「推薦入試」出願者には、志望動機に高い志を期待したいところだが、残念ながらこの入試の受験を申し出てくる受験生といえども、地域医療への真剣さが高いとはかぎらない。とにかく「早く合格したい」、「学費負担がないことがありがたい」という実利重視の生徒も少なくない。それでも、医師になれば、間違いなく地域医療の重要さを知ってくれるのだから、「医学部入試の難度」を考えると本当の動機は後付けでもよいではないかと、最近は思うようになった。

 人をつくるには、とかく手間もお金もかかるのが実体だ。医療行政は現実と理想の折り合いをつけてこそ価値がある。それなりの人材を確保するには、相応の支出を覚悟してこそ人材確保の道が担保されるというものだ。だから、奨学金がわれわれの税金から拠出されるとしてもそれは無駄ではない。合格していく彼らが将来われわれにその技術と医療を提供してくれることを大いに期待し、その負担をしたいものである。

 (河合塾大阪校医進館医学科進学情報センター長 山口和彦)

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ