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自衛官募集の情報一括提供 政令市協力4市のみ 

 自衛官の新規募集をめぐり、防衛省が全国の自治体に募集対象者情報の一括提供を求めたのに対し、全国20政令市のうち、今春時点で大阪、京都、川崎、熊本の4市しか応じていないことが17日、同省への取材で分かった。平成7年の阪神大震災で自衛隊の支援を得た神戸市も今後は応じる方針だが、全国的にも約6割の自治体が応じていない。

 防衛省では自衛官を募集する際、従来は各地方協力本部の職員らが各自治体に赴き、約1週間かけて住民基本台帳を閲覧。18歳前後と22歳前後の対象者を調べ、募集要項を送付してきた。

 しかし、閲覧作業に時間を要するため、募集に必要な資料の提出を自治体に求めることができるとする自衛隊法施行令などに基づき、昨年度から全国の自治体に対象者の氏名、年齢、住所などの情報を「紙媒体または電子媒体」で一括提出するよう依頼を始めた。一括で受けることができれば、募集要項の送付を円滑に進めることが可能になるという。 

 これを受け、大阪市は今年度からDVDで、京都や川崎、熊本各市も紙媒体で一括提供を開始。大阪市では、安倍晋三首相が今年2月、多くの自治体が自衛官募集の協力を「拒否しているという悲しい実態がある」と発言したのを受け、当時の吉村洋文市長の指示で切り替えた。

 また、神戸市も昨年度は地方協力本部から具体的な要請がなかったことを理由に応じなかったが、今年10月の市議会で、久元喜造市長が市議の質問に「自衛隊は阪神大震災など災害時に大きな役割を果たしている。対応に向けて検討する」と表明。早ければ来年2月にも、USBなど電子媒体で一括提供する方向で調整している。

 防衛省によると、今年4月時点で一括提供に応じた政令市は4市のみ。全国1741市区町村でも3月末時点で約39%の683自治体。昨年の西日本豪雨などで自衛隊の支援を受けた広島市の担当者は「個人情報を一括提供するのは国の組織とはいえ、慎重に考えないといけない」と話す。

 こうした状況に、ある政令市の関係者は「自衛隊は防衛や災害対応を担う。個人情報なので慎重に対応しているのかもしれないが、一括提供は法的に問題ない。積極的に連携を強化すべきだ」と指摘。防衛省の担当者は「今後とも協力が得られるよう、丁寧に対応したい」と話している。(木下未希)

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