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ラグビーW杯 大会成功を支えたトラブルバスター

東大阪市の花園ラグビー場で行われたイタリア-ナミビア戦。関西でも名勝負が繰り広げられた(寺口純平撮影)
東大阪市の花園ラグビー場で行われたイタリア-ナミビア戦。関西でも名勝負が繰り広げられた(寺口純平撮影)
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 44日間の熱戦に幕を下ろしたラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会。関西でも大阪と神戸の2会場で数々の名勝負が繰り広げられた。その裏側で大会の屋台骨を支えていたのが運営スタッフやボランティアの存在だ。関西では大きなトラブルもなく大会を終えられたのも、周到な準備と柔軟な対応があってこそ。そこから得られた運営面のノウハウは、2020年東京五輪・パラリンピックに向けても模範になるはずだ。(宇山友明)

 「ピッチに観客が乱入しました」

 9月30日のノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)のスコットランド-サモア戦。試合後半に海外のファン3人がピッチに乱入した。

 現場のスタッフから連絡を受けて、試合の妨げにならないように素早く捕まえることを指示し、対処したのがイベント・デリバリー・マネジャー(EDM)と呼ばれる元神戸製鋼のフランカー、新井慶史(よしのぶ)さん(31)だった。試合直後には関係部門を交えた緊急会議を招集。ピッチ内の警備員の増加や、侵入防止のテープ設置などの対応策を導き出した。

 EDMはラグビーワールドカップ2019組織委員会から派遣された各会場の運営を統括する責任者で、8人のEDMが国内12会場の全試合に対応。会場で起きた問題を素早く解決するために判断を下す司令塔のような役割を果たした。

 花園ラグビー場(大阪府東大阪市)とノエスタのEDMを務めた新井さんも計8試合の運営を統括。予期せぬトラブルにも柔軟に対処していった。

スコットランド-サモア戦で後半、ピッチに観客が乱入。運営側は素早い対応が迫られた=ノエビアスタジアム神戸
スコットランド-サモア戦で後半、ピッチに観客が乱入。運営側は素早い対応が迫られた=ノエビアスタジアム神戸
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 9月26日にノエスタで行われたイングランド-米国戦では、試合開始1時間半前にイングランド代表が使うアイシング用の氷が40キロ足らないトラブルが発生。最寄りのコンビニエンスストアに氷を買いに走ろうとするスタッフらに対し「(コンビニは量が少なく)時間がかかる。三宮の氷屋で調達してきて」と的確に指示を出し、最悪の事態を未然に防いだ。新井さんは「目立たない仕事でも、大会を円滑に運営するためにEDMは欠かせない存在だった」と重要性を説く。

ボランティア1万3千人

 EDMの解決能力が大会運営に欠かせなかった一方、約1万3千人のボランティアの仕事も大会運営を陰で支えた。

 ボランティアは各会場で、席が分からずに迷っている観客を誘導したり、困っている外国人に声をかけたり、細かなサポートを徹底。大会の7カ月前から入念に行われた業務説明会のほか、各会場での実地研修を通じ、観客への対応能力を養った。

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