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13坪の小さな本屋の取り組みが本に 大阪

出版された本を手に、「本屋と地域のために頑張りたい」と話す隆祥館書店店主の二村知子さん=大阪市中央区
出版された本を手に、「本屋と地域のために頑張りたい」と話す隆祥館書店店主の二村知子さん=大阪市中央区

 インターネットでの書籍や雑誌の販売が一般化し経営が困難な小規模書店が多い中、大阪の街中の小さな書店の取り組みが話題を集めている。著名な作家らを招いた座談会は盛況で、出版社から開催依頼がくるほどに。店主が選ぶ「お薦め本」や客にあわせた選書も好評だ。店主の原動力は、本と地域を愛した先代の父親の存在。12日からは、作家の木村元彦さんが店の軌跡をまとめた書籍「13坪の本屋の奇跡」の先行販売が始まった。

 大阪市中央区の大阪メトロ谷町線谷町六丁目駅近くの大通り沿いにたたずむ、創業70年の老舗書店「隆祥館(りゅうしょうかん)書店」。わずか13坪の店舗には、2代目店主の二村(ふたむら)知子さんが厳選した書籍が所狭しと並ぶ。

 シンクロナイズドスイミング(現アーティスティックスイミング)日本代表だった二村さんが店で働き出したのは約25年前。平成27年に亡くなった父、善明さんが創業した同店は、出版業界の不況と大型チェーン店の進出などで売り上げは下降気味だった。電子書籍も台頭し始め、「不安で仕事が手につかなくなるほど。なんとかしなければと焦っていた」。

 きっかけは23年、常連客の「作家の話を聞いてみたい」との声だった。作家を呼んで直接話を聞くトークイベントを始めたところ好評で、「本をライブ感覚で知ってもらい、買ってもらう。これだと思った」。出版社などに自ら交渉し、医師で作家の鎌田実さんや劇作家の平田オリザさんら著名人を迎えて約250回開催。毎回50~150人ほどが訪れ、いまでは出版社側からイベント開催の依頼も寄せられるほどになった。

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 28年からは、幼い子供を育てる母親を支援しようと月1回「ママと赤ちゃんのための集い場」を開催。臨床心理士と絵本を読んだり工作をしたりするほか、遠方に住む母親向けに選書し郵送する取り組みも行う。

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