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令和最初の夏、科学を愛する高校研究者の精鋭たちが佐賀の地に競う 2019さが総文自然科学部門

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 「文科系のインターハイ」、全国高等学校総合文化祭(総文祭)。43回目となる今年は7月27日から佐賀県の10の市や町で開催されました。

 みらいぶでは、今年も大学生特派員が自然科学部門の研究発表やポスター発表を取材しました。今年の自然科学部門の会場は佐賀市の佐賀大学本庄キャンパス。過去最多39の都道府県から、155の研究発表、40のポスター発表が参加しました。

 長引いた梅雨も開会式の3日前に明け、連日今夏一番の暑さを更新した3日間。全国から集まった高校生研究者の精鋭たちは、日頃の成果の発表や、生徒同士の交流、そして豊かな自然や日本の科学技術の礎を築いた佐賀の産業に触れる巡検研修と、充実した時間を過ごしました。( presented by 河合塾「みらいぶ」

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■研究発表

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 研究発表では、物理37、化学39、生物40、地学39のプレゼンが行われました。

 1校あたり持ち時間12分以内の発表と、その後4分以内の質疑応答で行われます。審査は発表前に提出された研究発表論文による事前審査(計10点)と、発表会場での当日審査(計30点)によって行われました。

回す方向によってひとりでに反転を始める不思議なコマの謎に迫る!

「反転するコマの不思議」

目に見えない分子レベルの構造の変化を、pHの数値で可視化!

「ホウ酸水溶液と糖水溶液の混成によるpH変化」

2000回の試行から発見! 簡単で安価な金属イオン濃度測定法

「疎水コロイドを用いた金属イオン濃度の簡易測定法」

原発事故で海洋に流出した放射性物質を、地元名産のソバ殻で除去する!

「ソバ殻による金属イオン吸着のメカニズム」

日本三大悪風の一つ「清川だし」の発生原因を40年分の気象データから解明

「清川だしとフェーン現象の関係」

4年にわたる現地観測と、砂粒一つひとつを手で分別する作業で海岸浸食の原因を突き止めた

「茨城県会瀬海岸でみられた4年間の海浜地形変動とその要因について」

先輩の研究を引き継いで三代目、水滴が大きくはね返る条件を突き止めた!

「水滴が水面で大きくはね返る条件を探る」

三角形や六角形の穴の「網戸」を作るとどうなるの?

「網目の形状変化に伴う網の通気性の変化」

吹奏楽部員の救世主に?! クラリネット用リードを3Dプリンターで作る

「3Dプリンターを用いたクラリネット用リードの研究」

身近な食材で火山噴火のメカニズムをみごとに再現!

「マグマの移動のモデル化について」

目指せ!地域の活性化~ユーグレナと二枚貝を用いた「廃しょうゆ浄化作戦」

「ユーグレナと二枚貝を用いた廃しょうゆの二段階処理について」

阿蘇の豊富で貴重な天然資源で環境にやさしい水質浄化剤を作る!

「阿蘇黄土(リモナイト)を用いた水質浄化剤の開発」

水のない惑星にできる「雲」の生成に迫れるか?!

「水蒸気でなくても雲はできるのか~エタノール、アセトン等による雲の生成条件~」

宍道湖の湖面に現れる不思議な模様の謎に挑む!

「宍道湖湖面の模様の研究II」

カンナ加工にひそむ先人の知恵を力学の目で解明!

「モデルから探る木材摩耗と摩擦の関係」

スペースシャトル内での実用化を目指して~『宇宙ピペット』開発の挑戦

「『宇宙ピペット』実用化へ向けた有用性検証」

夕暮れ時に現れる不思議な緑色の閃光の謎を手作り装置で解明!

「グリーンフラッシュの謎に迫る ~狭い隙間を通過する光は緑色に輝く~」

水中シャボン玉の「膜」の秘密に、実験とシミュレーションの両面から挑む !

「水中シャボン玉の研究(その2)」

「キュッキュッ音」を低減して耳にやさしい体育館シューズを作れるか?!

「靴底のゴムとスキールノイズ」

■「ポスター(パネル)発表」

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 「ポスター(パネル)発表」は、40件の出展がありました。

 研究内容や研究成果を、縦120cm×横180cmまでのサイズの用紙にまとめて掲示し、実験器具なども展示。来場者がブースを訪れるとプレゼンし、質疑応答や意見交換を行います。 審査は、研究発表と同様、発表前に提出されたポスター(パネル)発表論文(10点)と発表会場での当日審査[2日間で2回。1回目は4分以内のプレゼンと4分程度の質疑応答、2回目は4分程度の質疑応答のみ](30点)で行われます。

 さらに、ポスター(パネル)部門は、参加校からの投票(自分の学校以外)も加点されます。

国立公園「鳥ノ巣半島」を外来種のカエルから守れ!

「アフリカツメガエルの駆除活動~吉野熊野国立公園鳥ノ巣半島における取り組み~」

簡単な実験だけど先行研究がない! 牛乳に塩基性物質を加えた反応を探る

「赤い牛乳ができる原因について」

植物のチカラで、授業中の眠気の原因となるCO2の上昇を抑えられるか?

「教室内のCO2濃度の上昇を抑える方法-植物の光合成作用を活用して-」

手作り素材で流体力学に挑む! 過密空間で流体を効率よく輸送する方法は・・・

「流体摩擦の低減効果に関する研究」

岐阜の名産 アユを冷水病から守れ!

「環境DNA定量解析を用いた生物分布モニタリング ~長良川・揖斐川におけるアユと冷水病菌の季節的相互関係を探る~」

化石燃料の代替となる藻類を効率的に培養し、エネルギー問題解決への寄与を目指す!

「産油藻類の増殖に関する研究」

体細胞分裂に使う試料の採取はなぜ午前10時? 1000枚以上のプレパラートの観察から考察した

「体細胞分裂の観察は午前10時」の検証

オジギソウが葉を閉じなくなる?! 葉の開閉のメカニズムに迫る

「オジギソウの葉は本当に閉じなくなるのか」

身近な水辺の小さなエビに迫る遺伝子汚染の危機~ミナミヌマエビの形態調査から解明

「熊本にミナミヌマエビは残っているのか」

ダンゴムシすごいぜ! 新たな抗カビ薬の開発も?!

「ダンゴムシの研究IX~カビを抑えるフン常在菌を探る!~」

廃棄量は年間72kg! 教室掃除のやっかいもののチョークの粉で工場排水を浄化する

「廃棄物中のCaCO3を用いたCu2+除去とその回収」

ミカン好きの大分県ならではの研究で、ミカンの酸度を簡単に測れるアプリを開発

「ミカンに含まれるクエン酸濃度測定の実用化」

■講評

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研究は「楽なことは望まない」「楽な道は選ばない」姿勢で

 閉会式では、審査結果の発表・表彰の後、各部門の審査結果について、審査委員長からの講評がありました。 研究に取り組む姿勢について、とても参考になるお話がありましたので、要旨を紹介します。

 今回は、物理・化学・生物・地学の研究発表が155、ポスター40の計195の、過去最多の発表がありました。非常にレベルが高く、審査はたいへんでした。その中で、入賞した研究は、内容のすばらしさに加えて、動画やアニメーションを有効に使った高いプレゼンテーション能力が光りました。また、地域のユニークな課題に取り組み、研究成果を地域の活性化に活かしたいという問題意識を持ったものがいくつもあり、その姿勢はすばらしいと思いました。また、膨大なデータを根気よく解析したものや、大学や研究機関と連携して、高度な研究に挑戦したものもありました。

 その上で、今後さらに改善の余地があると思ったことを挙げておきます。

 まず、論文集には全力を注いでください。論文要旨は、研究の内容を知ってもらう大切なものです。図表が小さくて見づらかったり、内容が乏しかったりするのは残念です。わかり易さを意識してほしいと思います。

 また、その研究のオリジナル性が明確でないものが散見されました。先行研究との違いは何か、どこからが自分たちのオリジナルでであるかということは、きちんと分けるようにしてください。

 データ処理が甘いものもまだあります。外れ値の扱いや検定の仕方には、もっと注意を払うようにしましょう。

 さらに、研究の目的と結果の整合性が取れていないものも散見されました。研究全体の設計を意識するようにしてください。

 今回の総文祭のイメージソングの歌詞に「楽なことは望むものか」「楽な道は選ぶものか」という一節がありました。研究の姿勢はまさにこれであると思います。その中で、小さな発見や成功を積み重ねて、大きな成果につないでほしいと思います

■みらいぶ特派員編集後記

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 今回の研究発表・ポスター部門の取材も、みらいぶのサイエンスが大好きな大学生特派員が行いました。もう何年も取材に参加している人も、今年初めての新メンバーも、高校生の皆さんの発表を感動とリスペクトを持って取材しました。各部門の取材を終えて、発表への感想、思いを語ってもらいました。

■生徒実行委員の皆さんの「おもてなし」

 総文祭の当日の運営は、佐賀県内の高校生と先生方が行います。最初の準備は5年前に始まったそうですが、特にこの1年間は、3日間の大会に向けて、様々なきめ細かい準備を重ねてきました。

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 当日は、水色のTシャツの生徒スタッフの皆さんが、各発表会場の進行や受付、さらに校舎内外の誘導からお弁当の配布まで、大活躍です。中には、自分たちの研究を発表して、すぐに持ち場に戻るなど、一人でいくつもの役割をこなしている人もいました。

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 今回の発表会場は、5つの部門で会場が9つに分かれ、同じ部門でも廊下の端と端に会場が分かれたところがありました。それでも、校舎の床や階段に部門別に色分けしたガムテープで目印を貼ったり、校舎の外からも会場がわかるように掲示をしたり、と誘導をわかりやすくする工夫がされていました。これは、みんな実行委員の人たちがその場で工夫されたことだそうです。

 また、閉会式に先立って行われた生徒交流会では、全出場者を学校が混ざるようにグループに分けて、ディスカッションと「フェルミ推定(※)」を題材にしたグループ対抗のクイズ大会が行われました。この問題の考案や交流会の進行、参加者のサポートも実行委員の皆さんが行い、なごやかな雰囲気の中で楽しい時間となりました。

※実際に調査するのが難しいようなとらえどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算するもの

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 3日間を通して、生徒実行委員の皆さんの「おもてなし」の気持ちを、様々な場面で感じることができました。勉強や部活で頑張りながら準備をされるのは、本当にたいへんだったと思います。実行委員の皆さん、ありがとうございました!

■来年は高知県で開催!

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 来年の総文祭「2020こうち総文」は、高知県を会場として、2020年7月31日(金)~8月6日(木)の7日間開催されます。自然科学部門は、佐賀市で8月1日(土)~3日(月)の3日間、会場は高知工科大学(高知県香美市)です。 まさに2020東京オリンピックの真っ最中ですが、来年の総文祭に向けた準備は着々と進んでいることでしょう。来年もぜひ、高知で会いましょう!

■佐賀県ってどんなところ

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 みらいぶ大学特派員で、カメラ担当の猪股大輝くん(東京大学大学院1年)が、自然科学部門会場の佐賀市と、周辺の町を歩きました。

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