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【経済インサイド】増税1カ月余り 駆け込みや反動減は「前回ほどでない」も「マインド低調」

キャッシュレスによるポイント還元の実施を知らせるステッカーを貼るコンビニの店員=10月1日未明、東京都品川区(川口良介撮影)
キャッシュレスによるポイント還元の実施を知らせるステッカーを貼るコンビニの店員=10月1日未明、東京都品川区(川口良介撮影)

 消費税率が10%に引き上げられてから1カ月余り。最も影響を受ける個人消費をめぐっては、増税前の駆け込み需要や増税後の反動減は一定程度みられたものの、政府が軽減税率やキャッシュレス決済のポイント還元などさまざまな施策を講じた効果もあり、「駆け込み需要や反動減は平成26年の前回増税時ほどではない」との声が多い。ただ、消費者マインドは相変わらず弱く、台風19号などの相次ぐ自然災害の影響も懸念される。日本経済は、内需主導の景気回復基調を維持できるか正念場となる。

 「全体的に駆け込み(需要)は前回ほどではない。消費税率引き上げ後の落ち込みも含めて前回ほどではない」。増税から1カ月が過ぎた11月1日。閣議後会見に臨んだ西村康稔経済再生担当相は、足元の個人消費についてこう述べた。

 駆け込み需要は、増税直前の9月に、比較的値が張る家電や宝飾品などで盛り上がりがみられた。経済産業省が10月30日発表した9月の商業動態統計速報によると、小売販売額は前年同月比9・1%増だった。

 その駆け込み需要も、今のところは「前回増税時と比較するとその規模は小さかった」(大和総研)との分析が多い。商業動態統計でも、9・1%増という前年同月比の伸び率は、前回増税直前の26年3月の11・0%増を下回る。さらに、増税前の6カ月間の前年比の平均をとると、「前回が約5%の増加なのに対し今回は2%の増加」(西村経済再生相)としている。

 ただ、楽観論ばかりではない。第一生命経済研究所の新家義貴主席エコノミストは「(前回増税時の)26年と比較すれば悪影響は小さくなるだろうが、それでも一定の下押し圧力は受けざるを得ない」と指摘し、「10~12月期の個人消費は大幅な減少が予想され、実質国内総生産(GDP)成長率もはっきりとしたマイナスに転じる」とみる。

 政府が打ち出した対策の終了も、個人消費の攪乱(かくらん)要因となりかねない。キャッシュレス決済のポイント還元は開始後3週間の還元額が1日平均10億円強と一定の効果をあげているが、現状では来年6月末に終わるとしている。終了直前に滑り込む消費者が増えれば、終了後に反動減が生じて個人消費を振り回しかねない。

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