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「無理をしない介護」が漫画に 義足の理学療法士が出版

 実際にこうした「福辺流」で、寝たきりだったのが起き上がって食事ができるようになった人もいるという。

 理学療法士になって約35年。リハビリ施設での勤務などを通じて実践を積み重ね、医療・介護職や一般の人を対象にセミナーを開いてきた。原点は大学3年のときに経験した交通事故。同乗していた車がスリップして崖下約90メートルに転落し、左下肢を失った。

 義足となった自分が、理学療法士になるための専門学校に通いだしてリハビリの実習をしていると、いいあんばいに力を抜けた介助ができた。両足で踏ん張ることができず、バランスがとりづらいことが、かえって良かったのだという。

 病気や事故など、家族の介護が必要になる場面は突然やってくる。その際には「大変であっても、ぜひ家族で介助を経験してほしい」という。

 たとえ1日でも経験すれば、介護の質に対する目が養われるからだ。施設に預ける場合にも、消費者として介護のやり方に関心を持てるようになる。結果的にいいかげんな施設が淘(とう)汰(た)され、業界の質も上がる。

 もちろん、無理は禁物だ。「介護は家族だけではできない」。高齢者が高齢者を介護する「老老介護」を余儀なくされても、公的な支援をうまく活用することは必須だという。

 福辺流の極意とは何か。福辺さんは「介助はする側とされる側で分けてはうまくいかない。お互いが平等な立場で協力することです」と話している。

 「マンガでわかる無理をしない介護」は、福祉ジャーナリストの代(よ)居(すえ)真知子さんとの共著。A5判176ページで、1540円(税込み)。

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