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過去最大3300億円を製薬ベンチャーに投資 大日本住友製薬

大日本製薬の野村博社長=大阪市中央区(安元雄太撮影)
大日本製薬の野村博社長=大阪市中央区(安元雄太撮影)

 大日本住友製薬は1日、東京都内で記者会見を開き、英国とスイスに本社を置く製薬ベンチャー「ロイバント・サイエンシズ」と戦略的提携で正式合意したことを明らかにした。投資額は、大日本住友としては過去最大となる総額30億ドル(約3300億円)。ロイバント社の株式の10%以上と、5つの子会社の株式を取得し、創薬効率を高めるデータ分析技術や新薬候補を獲得する。

 大日本住友は、売上高の4割を占める統合失調症治療薬「ラツーダ」の特許切れが迫っており、収益源の確保を急ぐ。今回の出資で、ロイバント社が手掛けてきた子宮筋腫など大型の新薬候補を複数手に入れる。

 令和2年度以降の業績への影響は精査中とした。

■収益を次の成長戦略へ

 ロイバント・サイエンシズとの戦略的提携は、複数の新薬候補を得ることで次世代の収益源を確保し、成長戦略につなげる狙いがある。大日本住友の野村博社長は1日までに産経新聞のインタビューに応じ、今後は重点領域である再生細胞医薬分野におけるM&A(企業の買収・合併)も検討していく方針を明らかにした。

 今回、提携が決まったロイバント社は設立5年目ながら業界の注目を集めるベンチャーだ。ほかの製薬会社がビジネス戦略上、開発を中止した化合物を引き受け、データ解析などを活用して研究の効率化を図り、新薬候補を増やしてきた。

 大日本住友が獲得した子宮筋腫の治療薬も、もとは武田薬品工業が研究していた。さらに、ロイバント社のユニークなビジネスを支えるデジタル基盤や人材も今回の提携で活用できることになり、野村氏は「自社のオリジナル創薬に生かしたい」と話した。

■再生細胞医薬、米で展開

 野村氏は、今回の投資は「あくまで事業基盤の再構築のため」と強調。大日本住友は統合失調症治療薬「ラツーダ」の後発薬が米国で2023年に登場する前に、収益の柱となる新薬を確保する必要があり、ロイバント社への投資は「自社オリジナルの創薬を続けるために必要だった」と説明した。

 今回の投資を成長エンジンと位置付け、重点領域をさらに強化していく構えで、野村氏は「再生細胞医薬事業の米での展開もできるだけ早く進めたい」と意気込んでいる。(安田奈緒美)

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