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海外でも人気 シフォンケーキ専用ナイフ

専用ナイフで型から外されたシフォンケーキ。きれいに取り外されている=福井市
専用ナイフで型から外されたシフォンケーキ。きれいに取り外されている=福井市
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 「シフォンケーキを型から取り外す」ことに特化したナイフ「シフォン21」が海外から注文が来るほどの人気ぶりだ。このナイフを使うと生地がざらつくことなく、焼き色がきれいに残ったまま取り外すことができ、これまでにない見栄えになるという。これを実現する刃の形には、福井県の伝統工芸、越前打刃物の研ぎ師の技が生きている。

ケーキへのこだわり

 中心に円筒がある型の中で焼き上がったシフォンケーキ。型の端にナイフを差し込むと滑らかに回る。型を外して現れたのはキツネ色にこんがり焼けたケーキ生地だ。

 「パレットナイフやペティナイフではここまできれいに抜き出せません」。こう話すのは、シフォンケーキ専用ナイフの仕掛け人、渡辺洋さん(49)。本業は建設コンサルタントだが、趣味が高じて福井市のシフォンケーキ専門店「スノーカフェ焙煎(ばいせん)工房」を経営している。

 店を出すにあたり、渡辺さんは贈答品でも通用する高い品質を追求した。そのため、きれいに型から取り外すことのできる道具が必要だった。そこで平成24年、越前打刃物の工房「タケフナイフビレッジ」(福井県越前市)に駆け込み、既製品の包丁を専用ナイフに改良してもらった。

 通常の刃物の刃は、物を切るために緩やかなカーブを描く。だが専用ナイフはまっすぐなのがポイント。ケーキの型の丸みにゆがみなく刃を当てるための工夫という。また、刃幅を細くし、片面だけを研ぐ「片刃」ではなく裏表両面を研ぐ「両刃」にし、型を傷つけない形状にした。

専用ナイフを型に滑り込ませる=福井市
専用ナイフを型に滑り込ませる=福井市
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女性の手にぴったり

 専用ナイフを使ったシフォンケーキの仕上がりは、渡辺さんの周りで大好評。商品化の構想が持ち上がり、福井市の商品企画会社「クラシモンズ」代表で工業デザイナーの大久保裕生さん(68)と、タケフナイフビレッジの研ぎ師、戸谷祐次さん(43)が協力を買って出た。

 ただ、シフォンケーキ専用というのは、あまりに狭いニーズ。「2人とも売れるかどうか半信半疑」(大久保さん)だったが、「革新的な商品になる」(戸谷さん)と25年から開発に着手した。

すっぽりと取り外されたシフォンケーキ=福井市
すっぽりと取り外されたシフォンケーキ=福井市
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 大久保さんが3Dプリンターで試作品を作製し、戸谷さんが研いで仕上げる。渡辺さんが使いやすさを確かめる技術監修をした。

(次ページに専用ナイフの写真)秘密は女性の手に、包丁のように…

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