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「常識にとらわれない」「勇気もらった」後輩らも吉野さんノーベル賞を祝福

ノーベル化学賞の受賞が決まり、リチウムイオン電池の模型(もけい)を手に笑う吉野彰さん=9日、東京都千代田区
ノーベル化学賞の受賞が決まり、リチウムイオン電池の模型(もけい)を手に笑う吉野彰さん=9日、東京都千代田区

 リチウムイオン電池を開発し、ノーベル化学賞の受賞が決まった旭化成名誉フェローの吉野彰(あきら)さん(71)。出身の京都大の後輩研究者らにも、独創的な着想力と親しみやすい人柄で慕われていた。

 吉野さんの30年来の友人の田中一義・京大名誉教授(69)は「世の中の役に立つ物を彼の力で送り出した」と偉業をたたえた。

 吉野さんは同大工学部石油化学科(当時)の3学年先輩。直接面識はなかったが、約30年前に国際学会で会い、交流が始まった。気楽で親しみやすい人柄。数年前に開かれた京大の同窓会で「いつノーベル賞をとるんですか?」と尋ねると、「ぼちぼちもらえたらええな」と飄々(ひょうひょう)と答える姿が印象的に残っている。

 一方、吉野さんの研究スタイルは「人からすると、『何やこれは』というものを取り上げ、人がどう言おうが気にせずに進めていく」。常識にとらわれない着想と実行力でリチウムイオン電池の開発に心血を注ぎ、実用化にこぎつけた。電池に用いた材料も斬新で、「当時は『その手があったか!』と思った」と振り返る。

 現代の生活の必需品となったリチウムイオン電池。「さらなる安全性を目指し、それに向かう助言や着想を後輩たちに伝えてほしい」とエールを送った。

 吉野さんと同じ京大大学院工学研究科出身で、現在は同研究科でリチウムイオン電池に続く次世代電池の開発に取り組む安部武志教授(50)は「受賞決定を待ち続けてきた。本当にうれしい」と笑顔を見せた。

 吉野さんとリチウムイオン電池の関連書籍を複数共著するなど、親交を深めてきた。何度も講演を依頼したが、すぐに快諾してくれる親しみやすさがあった。

 現在取り組む次世代電池の開発は、激しい国際競争の中にある。「吉野さんの受賞決定は非常に刺激になったし、勇気をもらった。日本の電池業界も盛り上がるだろう」と喜んだ。(小川恵理子 南里咲 有年由貴子)

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