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「名ばかり」批判も…関電・第三者委、問われる独立性

関西電力役員らの金品受領問題で第三者委の委員長に就き、記者会見で質問を聞く但木敬一弁護士=9日午後、大阪市
関西電力役員らの金品受領問題で第三者委の委員長に就き、記者会見で質問を聞く但木敬一弁護士=9日午後、大阪市

 関西電力が9日、金品受領問題の解明に向け、元検事総長の但木敬一氏をトップとする第三者委員会を発足させた。メンバー全員が弁護士で構成されており、同社の岩根茂樹社長は「利害関係がなく、中立性、独立性のある委員」と説明する。ただ、過去の他企業の第三者委をめぐっては、調査範囲を会社側に指定されたり、トップの責任をあいまいにしたりなどの課題が浮上しており、批判も根強い。

 当事者以外の外部有識者らによって問題の調査や検証を行う第三者委は、企業のコンプライアンス(法令順守)意識の高まりなどを背景に、近年は企業で不祥事などが発生すると頻繁に設置されるようになってきた。

 ただ、委員の調査手法に統一性がないなどの課題が指摘されており、企業側から「不公平だ」と反発されたり、逆にステークホルダー(利害関係者)から「甘い」と批判を招いたりするケースもあった。

 日本弁護士連合会は平成22年、第三者委に関するガイドラインを策定。利害関係者は委員に就けないと定め、具体的な調査手法として、関係者のヒアリング▽文書の検証▽証拠保全-などを例示したが、あくまでも基準の一つであり、徹底されていないのが現状だ。

 「『名ばかり第三者委員会』は逆に企業価値を毀損する事態を招く」。企業法務が専門の弁護士らで作る「第三者委員会報告書格付け委員会」は昨年2月、こうした声明を出した。

 批判の対象は当時、新車の無資格検査問題が発覚した日産自動車やSUBARU(スバル)など。格付け委は、日本取引所自主規制法人の指針に基づく第三者委を設置せず、単に法律事務所に調査を依頼するにとどめていたとし、「自浄作用の発揮や企業価値の再生は困難」と断じた。

 格付け委は、原因究明や経営責任への踏み込み方などにより、A~Dの4段階で評価、評価に値しない報告書はF(不合格)としている。27年に発覚した東芝の利益水増し問題では、委員8人中3人がFと判定。第三者委の調査対象が東芝の決めた範囲に限定されていたとし「東芝のための『御用』報告書だ」と厳しい意見を下した。

 企業コンプライアンスに詳しい松本祥尚(よしなお)・関西大会計専門職大学院研究科長は「日本の株式会社の第三者委のメンバーは、多くが会社側に選ばれたものだが、その時点で会社の保身に使われる可能性がある。任命は、株主の代表である社外役員に任せるなどし、独立性を担保しなければならない」と指摘している。

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