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【夜間中学はいま】(12)ラブレターを妻に書くため、文字を学んだ

 数年たつと、新聞が読めるように。「知らない字があっても、上と下の字が分かれば、だいたい読める」。散歩がてらに奈良県庁に置いてあった新聞を片っ端から読むのが日課になった。

 ある日、ラブレター募集の案内を見つけた。数週間考えた末、飾らない言葉ではがきにこんな内容をつづった。「僕は今夜間中学校で勉強をしています。勉強できたら妻に本当のラブレターを書こうと思っています」。入賞し、文章を書くのが楽しくなった。

 念願だったラブレターを書いたのは結婚から35年目。70歳になっていた。数日かけ、感謝の気持ちを便箋につづった。「尽くしてくれてありがとう。君のおかげで今がある」。妻は笑顔で受け取ってくれた。

 妻は5年前に他界したが、今年6月、妻との思い出を、産経新聞朝刊連載「朝晴れエッセー」に投稿したところ、新聞の1面に自分の書いた文章が掲載された。肩書は「夜間中学生」とした。

 来年3月には夜間中学を卒業する。夜間学級では勉強だけでなく、小中学校で子供たちに自らの体験を語ったり、自主夜間中学との交流を通し、かけがえのない出会いもあった。「夜間中学に行って、いろんな人に会えて幸せだった」と語る西畑さんは「今が青春」と言い切った。

 「夜間中学」に関する体験談やご意見、ご感想を募集します。

 住所、氏名、年齢、電話番号を明記していただき、郵送の場合は〒556-8661(住所不要)産経新聞大阪社会部「夜間中学取材班」、FAXは06・6633・9740、メールはyachu@sankei.co.jpまでお送りください。

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