PR

産経WEST 産経WEST

【河村直哉の時事論】香港めぐる情報戦 日本は自由と民主の側に

 ロシアといい北朝鮮といい、旧・現の共産主義国のこのような手法に対しては、国際社会で警戒する声が出ているだろう。先のニューヨーク・タイムズの記事などその例の一つである。

■国際社会が注視を

 中国は、香港との境界に武装警察を集結させて圧力をかけた。民主化を求めて広場に集まった若者を中国が武力弾圧した1989年の天安門事件を、だれもが思ったことだろう。

 実際に現在の中国がそのような行為に出るかどうか、見方は分かれているようである。ただ、いきなり30年前のような弾圧に出なくても、中国は天安門事件を正当化する姿勢を崩していない。新疆(しんきょう)ウイグル自治区でのイスラム系少数民族への弾圧の手も緩めていない。香港で最悪の事態が起こる可能性もゼロではない。

 ただし南シナ海での強硬姿勢で中国への国際的な非難が高まり、米国との貿易戦争も抱える中、中国としても国際社会で孤立することは避けたいはずである。とすると、逃亡犯条例改正案の撤回のようにアメをちらつかせて香港の民主化勢力を懐柔しようとしつつ、再びさまざまに締め付けを図る可能性が高い。兵とは偽り欺く詭道(きどう)であり、「戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」とは、これも「孫子」に書かれていることである。

 日本も、ほかの自由民主主義国も、古典兵法と共産主義がないまぜになったこの異形の国の動向を注視する必要がある。   (編集委員兼論説委員 河村直哉)

関連トピックス

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ