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国内最古の石製笠塔婆が出土 京都・東山の「鳥部野」推定地

11世紀前半の上流貴族の墓の前に置かれていた笠塔婆。石製では最古とわかった=5月16日、京都市東山区の発掘現場
11世紀前半の上流貴族の墓の前に置かれていた笠塔婆。石製では最古とわかった=5月16日、京都市東山区の発掘現場
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 11世紀前半の平安時代の上流貴族の墓跡と、墓前に置かれたとみられる石製の笠塔婆(かさとうば)が平安京の墓所「鳥部野(とりべの)」=京都市東山区=の一角で出土し9日、民間調査会社「文化財サービス」(京都市伏見区)が発表した。笠塔婆は石製として最古とみられ、同社は「当時の埋葬の実態を明らかにする史料」としている。

 鳥部野は鴨川の東方、北は六波羅蜜寺北から南は三十三間堂南までの地域に広がり、多くの文献に登場する。今回、約800平方メートルを調査した結果、溝が周囲を巡る一辺約9・2メートルの方形区画の墓跡が出土。遺構の位置関係から、当時の貴族が敷地を占有し、計画的に配置した墓とみられ、藤原氏ら上流貴族の可能性が高いという。

 笠塔婆は墓前に置かれたとみられ、凝灰岩(ぎょうかいがん)製。六角形の笠があり、高さは約1・8メートルと想定され、石柱にはお経を入れたとみられる削り込まれた跡があった。このほか、この墓を基点に整然と並ぶ形で12世紀前半までに築かれた6基の墓が出土した。

 現場は墓所として利用されてきたが、その後は平清盛が、一門の本拠地「六波羅」として整備するため全て破壊したことも確認されたという。

 元興寺文化財研究所(奈良市)の狭川真一副所長(仏教考古学)は「あまり実態が知られていなかった鳥部野で貴族の墓跡が見つかったことは貴重。平安京研究に大きな影響を与えるのではないか」としている。

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