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“横綱”横浜・林市長の苦悩 IR誘致を表明するも漂う暗雲

ぎりぎりの政治判断

 ただ、やむにやまれぬ事情もある。選定基準を定める国の基本方針公表が年末にも迫るなかで、誘致表明が遅れるほど準備が遅れ、他都市に水を開けられてしまう可能性があるのだ。今回の誘致表明は、林市長にとってもぎりぎりの政治判断だったことがうかがえる。

 仮に東京都が立候補した場合、財政力や人口規模、外国人への知名度など数多くの点で、横浜市と同等かそれ以上の実力を持つ強力なライバルになり得る。選考過程で東京都が有力となった場合、国内3カ所のうち、近接する横浜市にも設置することは考えにくく、誘致レースのなかで横浜市は“横綱”の地位から一気に陥落する恐れもある。

 東京都の小池百合子知事は、横浜市が立候補を表明した翌8月23日の定例記者会見で、「IRはメリットもデメリットもある。引き続き検討を進めていく方針に変わりはない」と述べるにとどめ、なお態度を明確にしなかった。横浜市は東京都の動静に一喜一憂する日々が続きそうだ。

抵抗する港運協会

 誘致先を想定している山下ふ頭の土地明け渡しも、林市長の悩みの種だ。ふ頭に入居する約50社の事業者の約8割が加盟する「横浜港運協会」が、IR誘致に反対し、明け渡しを拒む姿勢を示しているのだ。交渉が難航するほど誘致活動の足かせとなるため、市は早急な解決を望むが、一筋縄ではいかなそうだ。

 協会の藤木幸夫会長(89)は、市が誘致方針を表明した翌日に記者会見を開き、それまで「白紙の状態」と述べてきた林市長を名指しし、「顔に泥を塗られた」と怒りをあらわにした。協会幹部も「交渉のテーブルにつくことさえお断りだ」と態度を硬化させている。

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