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【エンタメよもやま話】原発事故ウラン235の恐怖 米絶賛ドラマ「チェルノブイリ」9月に日本上陸

 最新のCG(コンピュータグラフィックス)も駆使し、リアルに再現された原発の建物や事故の現状といった映像にまず圧倒されます(ロケ地はリトアニア)。そして、ドキュメンタリーの形態を取りながら、密室劇と災害ドラマと政治サスペンスを融合した緻密かつ重層的な作風に驚かされますが、個人的に最も感心したのは専門用語が飛び交う技術論的な話になりがちな原発事故や原子に関する説明を、極めて平易かつ効果的なせりふで説明しているところです。例えばこんな感じです。

 「RBMK型の原子炉はウラン235を燃料として使用します。ウラン235の原子はそれぞれが“弾丸”です。高速に近い速度で飛び全てを貫き通す。木も金属も肉体もです。1グラムのウラン235には弾丸が何兆個も含まれます。チェルノブイリには300万グラムあり、今、燃えています。風に乗って放射性粒子が大陸中に広がり、雨と一緒に降ってきます。何万、何億、何兆という弾丸が空気や飲み水や食べ物に入り込みます…」。原子を弾丸に例えるセンスは見事です。

 そして本作は、原発事故の恐ろしさと同様、旧ソ連の恐怖政治やKGBの人民監視の恐ろしさも暴きます。

 事故処理のため約60万人が徴用され、大勢が放射線障害で亡くなりました。1カ月間、昼夜を問わず働いた約400人の炭鉱労働者のうち、100人は40歳になるまでに亡くなったと報じられました。しかしソ連政府は公式記録を残していませんでした。避難した住民は約30万人で今も戻れません。

 91年のソ連崩壊まで国を統治してゴルバチョフ氏は2006年“チェルノブイリの事故こそが、ソ連崩壊の真の原因かもしれない”と記しました。RBMK型の原子炉は現在、ロシアなど一部の国を除いて使われていません。

 事故の実際の犠牲者数は永遠に分りませんが、概算では4000人から9万3000人だが、ソ連の公式発表は87年から変わらず、31人のままだといいます。

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