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【経済インサイド】訪日客4000万人時代へ ホテルが挑む差別化戦略

 一方で、若者向けを強く意識した低価格帯のインバウンド特化ホテルを、「ホテル椿山荘東京」などを運営する藤田観光が東京都港区に開業した。この「タビノス浜松町」は、世界的にも人気がある日本のマンガをコンセプトとしており、目玉焼きをつくるイラストなどが壁やベッドカバーなどに施されている。

 ツインとダブルのみで、1泊1室1万円程度、1人なら5千円前後の宿泊料だ。同社は、タビノスブランドを拡大させ、宿泊場所や食事などにはこだわらないが、マンガやサブカルチャー、ゲームなども含めたコト消費を優先させる若い訪日旅行者を狙い、タビノスブランドのホテルを全国で拡大させる方針だ。

 さらに、ビジネスホテル「ドーミーイン」を展開する共立メンテナンスは、東京・浅草の同ホテルを「ドーミーイン・グローバル・キャビン浅草」としてリニューアルオープン。同時にすべての食事を、イスラム教の教えを信じる人々向けのハラル対応とした。朝食と夜食の「夜鳴きそば」が対象。

 ハラル食を提供するホテルはすでにあるが、ハラルの厳格な基準では、一般の食事で使う食器と、ハラルで使う食器を同じ時や同じ場所で洗ったりすることは禁じられている。

 そのため、同社としては、厳格な基準にも対応するため、提供するすべての食事をハラルとした。こういった取り組みは国内では初めてとみられる。礼拝室も用意するなど、マレーシア、インドネシアなどから増加しているイスラム教を信じるムスリム訪日客の拡大を目指す。

 ホテル業界ではこれまで、特定の顧客層を絞るようなマーケティングは行わず、さまざまな要望に応じることができるような対応をとってきた。しかし、インバウンドの拡大に伴って、ホテル各社では、何度も日本に何度も来日するリピーターの取り込みが重要とみており、インバウンドのニーズをとらえ、個性を際立たせることで、差別化を図っていく戦略に変化しようとしている。(経済本部 平尾孝)

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