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【スポーツ記者リポート】日本記録が連発した「ナイトゲームズ・イン福井」 東京五輪控え陸上界が飛躍

男子走り幅跳びで8メートル40の日本新記録をマークして優勝した城山正太郎=福井県営陸上競技場
男子走り幅跳びで8メートル40の日本新記録をマークして優勝した城山正太郎=福井県営陸上競技場

 これほど日本記録が連発した大会はかつてなかっただろう。17日に行われた陸上のナイトゲームズ・イン福井(福井県営陸上競技場)では、数時間の間に日本新記録が3度マークされ、日本タイ記録も1つ生まれた。中でも、男子走り幅跳びでは1992年に森長正樹が出した8メートル25の日本記録が2度も塗り替えられ、関係者から「衝撃的だった」と驚嘆の声が上がるほど波乱づくしの大会になった。

 口火を切ったのは、男子走り幅跳びの日本選手権覇者、20歳の橋岡優輝(日大)だった。いきなり1回目の跳躍でコーチでもある森長の記録を塗り替える8メートル32をマーク。この日のヒーローは橋岡で決まりと誰もが思った。

 その直後、24歳の城山正太郎(ゼンリン)の大ジャンプが生まれる。橋岡が刺激となり「自分も跳びたい」。強い思いをのせた3回目の跳躍で8メートル40。自己ベストを一気に39センチも更新した城山は「(助走の)ラスト5歩が今までと違ってスムーズだった」と大記録を確信していた。

 記録ラッシュはこれだけでは終わらない。男子走り幅跳びに並行してトラックでスタートした女子100メートル障害では、結婚、出産をへて今季6年ぶりに復帰した寺田明日香(パソナグループ)が日本記録に並ぶ13秒00をマーク。続く男子110メートル障害でも高山峻(しゅん)野(や)(ゼンリン)が自身の日本記録を0秒05更新する13秒25を出し、会場のボルテージは最高潮に。桐生祥秀(日本生命)が出場する男子100メートルを前にしての出来事に、報道陣からは「取材が追いつかない」と本音が漏れた。

 福井県営陸上競技場は2017年9月に桐生が日本人初の9秒台を記録した競技場で、愛称は「9・98スタジアム」。その競技場で日本記録がいくつも誕生したのはなぜなのか。追い風が吹くコンディションに加え、会場の雰囲気も良く、記録が出やすい条件は確かに整っていた。

 ただ、それ以上に感じたのは、自国開催の東京五輪を来年に控え、他の選手に触発されるように、自分も記録を出せるんだという自信が選手の心に芽生えていたことだ。実際、記録を出した選手からは東京五輪に向けた力強い言葉を聞けた。世界との隔たりが大きかった種目でも、日本陸上界は飛躍を遂げ始めているのかもしれない。そう強く感じさせられた大会だった。(宇山友明)

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