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さよならスラーメン 「孤独のグルメ」登場の食堂閉店へ

250円という価格も人気を後押しした=鳥取市役所
250円という価格も人気を後押しした=鳥取市役所
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 鳥取市民の“ソウルフード”として半世紀以上親しまれてきた「スラーメン」。その名を全国に広めた鳥取市役所の食堂が庁舎の移転に伴い、今秋で閉店することになった。同食堂は人気漫画「孤独のグルメ」にも登場しており、閉店が近づく中、別れを惜しむ人たちでにぎわっている。

庶民の味250円

 県食のみやこ推進課によると、スラーメンは昭和27年ごろに市内の飲食店が、製麺屋が持参した中華麺にあうスープを考えていたところ、うどんのだしにたどりつき、開発された。その後、各店に広まった。

 市役所の食堂は市役所2階の一角にあり、現庁舎ができた39年に開業。市役所互助会の直営を経て平成3年から事業所向け弁当などを手掛ける鳥取市の富士割烹(かっぽう)が運営している。

 座席28席のこぢんまりとした食堂。昼食時には多くの市職員でごった返す。メニューは天ぷらうどんやカレーライスなど約30種類で、女性5人のスタッフで切り盛りする。市民や観光客も利用でき、4分の1が一般客という。

 食堂の1番人気が「スラーメン」だ。うどんのスープに中華麺を入れた鳥取市など県東部のご当地グルメで、「素(す)ラーメン」とも表記される。

 市役所食堂のスラーメンは、コンブやカツオでとった和風だしに中華麺を入れ、具はモヤシ、ネギ、かまぼことシンプル。富士割烹の尾崎成美会長(70)は「天かすとコショウを入れることでラーメンに近い味になる」と話す。税込みで250円の価格は運営を引き継いだ3年時のままで、多い時は1日に50食出ることもあるという。

鳥取市役所食堂でスラーメンを食べる井之頭五郎=『孤独のグルメ2』(C)2015 久住昌之 谷口ジロー 扶桑社
鳥取市役所食堂でスラーメンを食べる井之頭五郎=『孤独のグルメ2』(C)2015 久住昌之 谷口ジロー 扶桑社
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人気漫画で忠実に再現

 市役所食堂のスラーメンは、久住昌之さん原作、同市出身の谷口ジローさん(29年死去)作画の人気漫画「孤独のグルメ」にも登場した。

 孤独のグルメは、扶桑社が発行している「週刊SPA!」に不定期で連載されていた。ストーリー展開は毎回、1人で黙々と食事をする主人公の井之頭五郎の心理描写を軸にし、テレビドラマ化もされている。

 輸入雑貨商を営む井之頭が鳥取市に出張した際、知人にすすめられて食べるのが市役所食堂の「スラーメン」だ。1品ではもの足りないと「鳥取カレー」も追加注文する。作中ではメニューや食堂の様子が細部にわたって忠実に描かれている。

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