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日常に残る戦争の爪跡 島根・出雲で写真展

松ヤニの採取跡など、戦争の爪跡を撮影した作品について説明する高嶋さん=島根県出雲市
松ヤニの採取跡など、戦争の爪跡を撮影した作品について説明する高嶋さん=島根県出雲市

 戦時中、不足していた燃料を補うため松ヤニを採取した削り跡など、今も日常に残る戦争の爪跡などを撮影した写真展が、島根県出雲市斐川町の荒神谷博物館で開かれている。

 展示されているのは同市の写真家、高嶋敏展さん(46)が撮影した55点。出雲大社前の神門通りにある松並木の一部には、航空機の代替燃料にするため松の幹を削り、松ヤニなどを採取した跡が今も残る。高嶋さんによると戦時中、子供からお年寄りまで動員して採取した松ヤニなどの油は全国で20万キロリットルにのぼったとされるが、現実には飛行機1機を飛ばす力もなかったという。

 「戦争のもたらした愚かな行為を証明する爪跡だが、ほとんどの人が知らない」と話す高嶋さんは「一人でも多くの人に伝えることができれば」と、一畑電車・出雲大社前駅の正面に立っている松ヤニの採取跡などを撮影し、4年前から作品を発表してきた。

 高嶋さんは「触れることのできる数々の戦争の爪跡が、戦争を引き起こさない『くさび』となってきたが、年月を経て外れようとしている。この写真展が平和を考えるきっかけになれば」と話している。

 会場には、終戦間際につくられた滑走路跡、銃弾跡の残る鉄橋などの作品もある。観覧無料。29日まで。

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