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【ビジネス解読】アプリで配車、乗り合いバス 次世代移動「MaaS」の“落とし穴” 

 国内では、さまざまな企業がMaaSに参入している。トヨタ自動車は、米ウーバーに出資しているほか、7月下旬には中国の配車最大手、滴滴出行(ディディチューシン)などと、中国で合弁会社を設立すると発表した。

 トヨタとソフトバンクの共同出資会社、モネ・テクノロジーズ(東京都港区)には、ホンダやスズキなど国内自動車大手が参画する。モネは、東京都内や広島県福山市、北海道安平町などで、スマホのアプリを活用した配車サービスの実証実験を行っている。

 このほか、ディー・エヌ・エー(DeNA)も、タクシー配車アプリを使ったサービスを実施しているほか、ソニーも4月から大手タクシー5社と共同して配車サービズを始めた。KDDIも6月、ナビタイムジャパン(東京都港区)とともに、MaaSの実現に必要となるアプリを共同開発し、交通事業者や自治体への支援を行うと発表した。JR東日本、東急電鉄、小田急電鉄などの鉄道各社も実証実験に余念がない。訪日外国人観光客の増加を見据え、日本交通や日の丸交通、三菱地所、JTBなどは、空港リムジンバスと都心の自動運転タクシーが連携したサービスの実証実験を行う。

 将来的には、これらの「都市型」「観光型」のMaaSなら、商業ベースに乗ることが可能だろう。

 しかし、郊外や地方では、MaaSのメリットが発揮しづらい。国土交通省は6月、牽引役となる先駆的な取り組みを行う「先行モデル事業」を選定し、支援していくと発表した。全19事業のうち、地方郊外・過疎地型は5件あるが、いずれも脆弱な交通網や高齢者による交通事故の増加などの課題を抱えており、収益化への道は多難だ。

 地方における衰退が著しい日本でMaaSを普及させるためには、官民による地方型への支援を一層強化する視点が欠かせない。(経済本部 鈴木正行)

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