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風太郎資料をデジタルデータ化 養父市の記念館

粗悪な紙に鉛筆書きされた山田風太郎の創作メモ
粗悪な紙に鉛筆書きされた山田風太郎の創作メモ
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 兵庫県養父市出身の小説家、山田風太郎(1922~2001年)を地元で顕彰する「山田風太郎記念館」で19日から、大学教授らが風太郎の貴重な創作ノートやメモ類のデジタルデータ化に取り組む。文部科学省の科学研究費助成事業で、風太郎資料のデータ化は初めて。

 文科省は今年度から4年計画で、近代日本探偵小説研究の基盤整備として資料の調査、保存、公開に向けた活動を行う。初年度は、忍法帖シリーズや「魔界転生」「警視庁草紙」などが人気の風太郎と、「八つ墓村」「犬神家の一族」などで知られる横溝正史(1902~81年)が対象。

 山田風太郎記念館には、日本近代文学研究者で茨城大教授の谷口基さんら3人が23日まで滞在し、創作ノートやメモ類を手分けして写真に収め、データ化していく。谷口さんは「戦後変格派・山田風太郎 敗戦・科学・神・幽霊」の著作などがあり、風太郎研究の第一人者。平成26年に「変格探偵小説入門」で日本推理作家協会賞を受賞した。

 同記念館は、生前の風太郎から直筆原稿や写真、著書などの資料約1500点の寄贈を受け、15年4月に開館。現在は開館当初から運営に関わっている住民有志の「山田風太郎の会」が指定管理者になっている。

 風太郎の死後も東京都多摩市の遺族から創作メモなどの寄贈を受け、一部は記念館で展示しているが、資料の大半は保管庫で眠ったまま。資料のデジタルデータ化は開館当初からの課題だったという。

 同会のメンバーは、風太郎の同級生や熱心な風太郎ファンらが中心。専門の学芸員がいないためデジタルデータのノウハウがなく、会員の高齢化もあって手つかずのままだった。26年に記念館の事業として、直筆原稿などのデジタルデータ化に取り組んだが、現在は中断している。

 同会の有本倶子さんは「今回は膨大な風太郎資料のうち、創作ノートやメモなどが中心。記念館は専門家のデジタルデータ化に全面協力します」と話した。

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