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【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】渋野さんと長嶋さんの共通点

全英女子オープン勝利後、子供たちとの撮影に笑顔で応じる渋野(手前から2人目)=4日、ミルトン・キーンズ近郊(AP)
全英女子オープン勝利後、子供たちとの撮影に笑顔で応じる渋野(手前から2人目)=4日、ミルトン・キーンズ近郊(AP)

 渋野日向子さん、おめでとう。天下の全英女子オープンで優勝争いしているさなか、笑みを絶やさず、「グローブ、ちょうだい」とねだった男の子に、その場でサインしてグローブを手渡したあの生中継を見ていて、われわれはみんな、心をわしづかみにされてしまった。

 スポーツの世界で、昔からよく言われることがある。「強いだけならいくらでもいる。憎まれるくらい強かったら一流。強くて、なおかつ愛されたら超一流」。この超一流の例として、しばしば引き合いに出されるのが長嶋茂雄さんである。「巨人は嫌いだけど、長嶋は好き」という言葉が、万人に愛される長嶋さんのキャラクターを表している。渋野さんの作りものではないあの笑顔も、この世を明るくしてくれるよなあ。構えたら、すぐ打つ、あの迷いのなさ、思い切りのよさも、大変な魅力だ。

 大相撲で、自分の間合いで立ちたいがために、ぐすぐずと仕切る力士を見ているだけに、渋野さんのプレースタイルは新鮮。プロ野球で、バッターの間合いをずらしたい一心で、なかなか投げようとしないピッチャーに、渋野さんのあっけらかんさを教材としてみせてやりたくなってくる。

 それに渋野さんは、名前もいいなあ。太陽に向かってすくっと立つ、あのひまわり(向日葵)を連想させる、日向子という名。

 かつて中央競馬にヒマワリサンという牝馬がいた。父テスコボーイ、母エリースコットという血統で、オーナーは大ヒット曲「お富さん」で知られる、歌手の春日八郎さん。「牧場で見たとき、ひまわりのようにパッと明るく見えたので、この名前にしました」と春日さんは語っていた。通算34戦して【4・4・1・25】(左から1着、2着、3着、着外の数)という成績。シンガリやブービーの大敗が13回もあるのに、立ち直って重賞レースにも出たのだから立派だった。

 渋野さんにも、山あり谷ありのゴルフコースを、笑顔と健脚で乗り越えてほしいと思う。(競馬コラムニスト)

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