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参院選、政治塾は今 「イノベーション」から「人材募集システム」へ

 松下政経塾は、松下氏が私費約70億円を投じて、昭和54年に神奈川県茅ケ崎市に設立。4年間にわたり、政治や経営の基礎だけでなく歴史や日本の伝統文化などの一般教養を学ぶほか、全寮制で活動費などが支給されるとして注目された。

 1期生(55年)の野田佳彦元首相をはじめ、国会議員35人を輩出するなど、卒業生の4割が政治家の道を選んでいる。嶋さんは「それまで政治家になるには、主に官僚を経験するか、世襲しか道はなかった。政治塾は、政治家になる新たな道を示した、いわばイノベーション(技術革新)だった」と話す。

 1期生は19人が卒業したが、松下氏が亡くなった平成元年以降は減少。近年は5人前後となっている。現在では2年課程も設けられたが、全寮制で長期間学ぶというシステムが時代にそぐわなくなったとの見方もある。

 代わりに増えているのが、政党や政治家主宰の政治塾だ。自民党は各都道府県連が開設。大阪維新の会が開設した「維新政治塾」、小池百合子東京都知事の「希望の塾」など入塾希望者が殺到し、大きな話題を集めた塾も登場した。

 政治塾を足がかりに政界に進出した議員もいる一方で、当初は人気を集めながらも政局のあおりや人気の低下で活動が休止状態になっている塾や、塾と称しながら年数回の講義を行うだけのものもある。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「特に政党や政治家が主宰する政治塾は政治家の育成ではなく、候補者を集めるためのシステムに変わってきている」と指摘。幅広く人材を募集できるという利点はあるとした上で、「政治塾で時間をかけて人材を育成すべきだが、現在の政治塾が資質を見極めて育成できているかは疑問だ」と話している。(鈴木俊輔、吉国在)

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