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【鬼筆のスポ魂】阪神・矢野監督は「ノムラの考え」を超えられるか

 「選手を育成するといってもエースと4番だけは育てられない。後天的な教育ではエースも4番も作れない。そのことをオーナー自身が気づいてほしい。エースと4番は天賦の才が必要。そして中心軸のない組織は機能しない」

 野村阪神は3年連続の最下位に終わった。再生工場と評され、選手の能力を引き出すことを得意としていたが、エースと4番を育てることはかなわなかった。中心軸のないチームは成績不振。野村監督はオーナーへの直訴でエースと4番はドラフトや新外国人、フリーエージェント(FA)補強でふさわしい才能の選手を取ってくるしかない…と力説した。

 矢野監督は4番を「育てるため」に84試合、動かさなかった。後半戦でも「エースとか4番は、結果も姿勢も全て含めて認められる位置。それが悠輔の成長につながると思って期待している。これからもそういう気持ちでやってくれればいい」と継続する方針だ。

 昨季の大山は球宴後だけで打率3割3分5厘、9本塁打、32打点(トータルは打率2割7分4厘、11本塁打、48打点)と活躍した。昨季のような姿を見せれば矢野監督は恩師の「4番は育てられない…」という言葉を超えられる。3年前のドラフト会議で1位指名に踏み切ったスカウトの先見の明も初めて評価されることだろう。

 とある小学校で行われた「春を題材にした詩を書きましょう」という授業で他の生徒が花や気候などをテーマにする中で、一人だけ大山を応援する詩を書いた児童がいた。

 「まあまだ春だから。春の大山 打つんだ。」

 この詩がネットで拡散し話題となった。春の大山は不調だが、夏になれば期待通りに打ってくれる…という純真な気持ちが大人の胸に温かく響いた。夏の大山…打つんだ。子供の期待に応えるような打席が増えれば矢野采配も功を奏する。(特別記者 植村徹也)

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