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【最新電脳流行本事情】芥川の心情に触れ、“襦袢”にはまる 7月命日の文豪作品ランキング

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 芥川賞が7月、発表される。関連があるのかは知らないが、24日は芥川龍之介の命日である。さらに付け加えると、森鴎外や谷崎潤一郎ら、7月は「文豪」の命日が集中している。そこでツイッターの読書関連ツイートから、命日が7月の大作家8人の名を含むものを抽出。作品名を出現数順で並べてみると、トップは芥川が自殺する数カ月前に発表した作品だった。作品ににじむ芥川の心情に寄り添いつつ、支持が集まるのは世の中ちょっとお疲れなのかな、と気になる。(渡部圭介)

■副題の意味が…

 検索対象とした大作家は8人(名前、命日などは後述)。名だたる作家たちの、名だたる作品別で出現数がトップだったのは、芥川龍之介の『河童(かっぱ)』。芥川作品でいうと、『羅生門』『鼻』『蜘蛛(くも)の糸』あたりの方が知名度は高いと思ったので、意外だった。

 『河童』は、河童の国にやってきた主人公「第二十三号」の物語。芥川が自殺する数カ月前に発表した作品で、芥川の命日はこの作品のタイトルを採って「河童忌」と呼ばれている。

 同時期に書かれたとみられている『歯車』も6位に入ったあたり、自ら命を断つことを選んだ芥川の心情に近付きたいという人々の思いを感じる。人間社会への風刺がにじみ出ており、現代の人々の共感を呼んでいる部分もあるのだろうか。

 『河童』には「どうかKappaと発音してください。」という、物語の伏線かと思う副題が付いている。読み方が悪いのかもしれないが、この副題の意味するところが結局よく分からないままでいる。

 出現数の下位には『あばばばば』が入る。インターネット掲示板でも目にする言葉で、ネット上のスラング(俗語)だと思っていたら、これも芥川の短編小説のタイトルで子供をあやすときの言葉だった。「へぇー」っと思い、誰かに教えて回りたい今日このごろ。

 でも、ネットスラングにたけ、共感してくれそうな同僚が周囲にない。芥川には遠く及びもしない孤立感を、抱いたのであった。

■襦袢にやられる

 2位の『痴人(ちじん)の愛』をはじめ、上位10作のうち、谷崎潤一郎の作品が5作を占めた。文庫で上・中・下の3巻構成の『細雪(ささめゆき)』といった大長編作品は別だが、本の厚みが薄い作品もあり、読みやすいのも人気の背景か。

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