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西日本豪雨1年 教訓生かす企業、事業継続計画見直し

 6日で1年となる西日本豪雨は、工場の操業停止など企業活動にも大きな影響を及ぼした。水害対策の強化、事業継続計画(BCP)見直し、部品調達ルートの被災状況把握…。各社は昨年の教訓をもとに備えを強化している。

 中国地方に主力の生産拠点をもつマツダ。広島県に大雨特別警報が出された昨年7月6日、翌7日に広島県と山口県の工場の操業停止を決めた。ただ、6日に夜間操業を行ったことで帰宅が困難になった従業員もいた。また、物流網も寸断された。豪雨前の生産水準に戻るまで約2カ月かかった。

 同社は「操業停止を判断する対策会議は、台風接近時しか開いていなかった」とする。こうした反省から、台風に関わらず、対策会議は累計雨量が150ミリを超えた時点で開催するよう社内規定を変更。200ミリになれば、操業停止と従業員の帰宅を完了させるようにした。

 また、部品調達への影響にも備える。災害時にGPS(衛星利用測位システム)を搭載したトラックを手配し、部品調達ルートの道路状況を把握する。取引先の立地場所と河川の氾濫などを想定したハザードマップを組み合わせ、水害時に取引先が受ける影響が分かるようなシステムの構築も進めている。

 業務用のビデオカメラなどを生産しているパナソニックの岡山工場(岡山市東区)は、近くを流れる河川の氾濫で1階部分が浸水。フル稼働に戻るまでには約3カ月を要した。

 当時、大規模な河川の流域に立地する工場で水害を想定したBCPを策定していたが、小規模な河川の流域にある岡山工場は対象外だった。岡山工場のBCPを見直し、製品置き場をかさ上げするなどの対策を追加した。

 土砂崩れなどで広島県内の2工場が一時休止となった日立造船は、斜面の補強工事をしたり、断水対策として給水タンクを手配したりする対策を実施。BCPを見直し、社員の安否確認システムの適用範囲をグループ会社にまで拡大した。

 工場を移転する企業も。コカ・コーラボトラーズジャパンは、広島県三原市内の飲料製品工場が激しく損傷したことから、工場の閉鎖を決定。三原市内にあったシャープの工場跡地を買収し、6月に新工場建設に着工。令和2年春の完成を目指す。

 帝国データバンクが5月に全国9555社に行った調査では、BCPを「策定している」とした企業は前年比0・3ポイント増の15・0%。「策定中」や「策定を検討している」とした企業を含めても45・5%と半数に満たない。中小規模の企業を中心に策定が進んでおらず、課題となっている。

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