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【通崎好みつれづれ】手刺繍の喜び

展覧会「刺繍博物図」の展示作品=京都市下京区の「メリーゴーランド京都」(永田直也撮影)
展覧会「刺繍博物図」の展示作品=京都市下京区の「メリーゴーランド京都」(永田直也撮影)
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 京都、四条河原町の少し南に、昭和2年に建てられた壽ビルディングがある。時々ふらっと立ち寄り、現代美術ギャラリー「ギャラリー・ギャラリー」と、隣の子供の本専門店「メリーゴーランド京都」を覗く。昨年、同じ5階にコピーライター、糸井重里さん主催のウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」が運営する「TOBICHI京都」がオープンし、フロアは随分にぎやかになった。

 先日、書店併設ギャラリーで、atsumiさんによる同名著書の発売記念展覧会『刺繍(ししゅう)博物図』を観た(7月3日まで開催)。きのこや昆虫などの意匠が、丁寧な手刺繍で表情豊かに表現されている。私は針仕事が大の苦手なのだが、憧れもあってか刺繍作品には惹かれるものがある。

 在廊されていた作家さんに、いつの頃から針を持つようになったのか尋ねてみた。子供の時よく両親の仲人を務めた夫妻のお宅に預けられることがあった。小学2年生の頃、絵が好きなatsumiさんに、そのおばさんは裏紙を集めお絵かき専用のノートを作ろうと、背を糸で綴じる「和綴じ」のやり方を教えてくださった。その時から糸と針が身近なものとなったという。とてもすてきなお話。美大を出て作家として独立を考えた時には、絵筆でもパソコンでもなく、手は自然と糸と針に向かった。

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