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【通崎好みつれづれ】梅雨あれこれ

高瀬川のほとりに咲くアジサイ=6月10日、京都市下京区(永田直也撮影)
高瀬川のほとりに咲くアジサイ=6月10日、京都市下京区(永田直也撮影)
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 手元に『雨の名前』(高橋順子・文、佐藤秀明・写真、小学館)という本がある。雨にまつわる詩とエッセー、雨の写真とともに、422語もの雨の名前が紹介されている。平成13年に刊行され、版を重ねているので、定番的に人気がある本なのだろう。

 これを開いてみると、恥ずかしながら知らない言葉がたくさん出てくる。

 言葉とは、面白いものだ。例えば「梅雨入り」をいう「墜栗花(ついり)」。梅雨入りは栗の花が散り落ちる頃と重なることからきた言葉。梅雨入りというと、何かじとじととした湿気を感じるが、墜栗花と聞くとしっとりとした風情を思い浮かべる。ちなみに、現在は「梅雨」が一般的だが、江戸時代には「梅の雨」が用いられた。「の」が入るだけで、梅の香りが漂うようで好ましく感じる。また、鹿児島県の肝属郡(きもつきぐん)では「梅時雨(つゆしぐれ)」といい、こちらも随分趣がある。

 梅雨にもいろんな種類があることはよく知られる。雨が少なく名ばかりの梅雨を指す「空梅雨(からつゆ)」。「旱梅雨(ひでりつゆ)」「枯梅雨、涸梅雨(かれつゆ)」「照梅雨(てりつゆ)」といった一連の言葉は、なじみのあるところ。

 また、しとしとと長く降り続くのは「女梅雨」、ざっと激しく降ってはさっと止む、を繰り返すのは「男梅雨」と分類されるそうだが、料理上手でしとやかな「草食系男子」が増え、オトコマエといわれる女性が闊歩(かっぽ)する昨今、この梅雨の呼び方が通じなくなる日は、そう遠くないかもしれない。

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