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【芸能考察】ちょいワルおやじ、ダサすぎ…真の艶気AOR大御所ボズ・スキャッグスの都会的で洗練ステージ

 続いて出世作「シルク・ディグリーズ」(76年)からの「イッツ・オーヴァー」が。その後2015年の「ア・フール・トゥ・ケア」や、昨年発売の最新作「アウト・オブ・ザ・ブールス」からの楽曲が。

 自身のルーツであるR&Bやブルースといった泥臭い米黒人音楽に敬意を表しつつ、努力や試行錯誤を続け、都会的で洗練されたAORのサウンドに行き着いた自身の道のりを自らの選曲と演奏で高らかに宣言する心意気にしびれる。

 中盤以降はメロウで美しい「シルク-」から「ハーバ・ライト」や「ジョージア」、「何て言えばいいんだろう」、「ロウダウン」、「リド・シャッフル」と代表曲を連発するが、それにしても驚かされるのがボズの歌声とギターエレキギターの演奏だ。

 フェンダーやギブソンの名器を使い分けながら、歌にギターにと大活躍。ステージが進むにつれ高音も伸びやかになり、中盤以降は全盛期の艶やかで力強く、説得力に満ちた表情を見せる。「最新作に収録されたラジエーター110」などでは、端正なギターソロまで披露。とにかく74歳とは信じがたい。

 2回のアンコールでは、お約束といえる「シルク-」収録の名バラード「ウィ・アー・オール・アローン」や米ロック音楽の始祖、チャック・ベリーの「ユー・ネヴァー・キャン・テル」(64年)も登場。誰もが大満足の素晴らしいステージとなった。

 少子高齢化が進むニッポン。年を重ねた“ちょいワルおやじ”に代わる、気持ち悪い呼称がそのうち登場するだろう。しかし、薄っぺらい生き方しかしてこなかった連中が中途半端に高級ブランドをワル風に着崩すだけで、ボズのような艶気満載の74歳になるのは到底無理に決まっている。  (岡田敏一)

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