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社員の情報持ち出し、対応難しく

元社員の逮捕について説明を行うNISSHAの西原勇人専務執行役員=5日午後、京都市下京区(永田直也撮影)
元社員の逮捕について説明を行うNISSHAの西原勇人専務執行役員=5日午後、京都市下京区(永田直也撮影)

 「社員に対してセキュリティーやコンプライアンスの教育はしていたが、悪意は防げない」。寺谷和臣容疑者の逮捕を受けて5日、京都市内で緊急記者会見を開いたNISSHAの西原勇人専務執行役員は、企業の持つ秘密情報を保持する難しさをにじませた。

 同社によると、技術系の管理職だった寺谷容疑者は、平成29年12月に退職。社員の退職などに際しては秘密保持に関する誓約書を提出したりするケースが多いが、同社でも寺谷容疑者が退職する際に誓約書にサインをさせていたという。

 同社によると、持ち出されたとみられる情報は製品化される前の技術に関するもので「現時点では業績の悪化はない」(西原専務)。ただ、寺谷容疑者は競合他社である中国の企業に転職していた。

 西原専務は会見で「企業にとって悪意ある個人への対応は永遠の課題で、今回のケースも想定しづらかった。だが、対応に限界があると認めてしまうわけにもいかない」と話した。

 知的財産権に詳しい冨宅恵弁護士(大阪弁護士会)は「技術は一度流出すると取り返しがつかない。損害は計り知れないほど大きく、企業の存続に関わることもある」と指摘する。

 経済産業省知的財産政策室によると、企業の営業秘密をめぐっては、26年の東芝と韓国企業との情報漏(ろう)洩(えい)事件などを機に、国外での使用などを目的にした場合に重罰とするよう不正競争防止法が改正された。罰則が強化されるなどしたが、警察庁の統計によると、秘密情報の漏洩など営業秘密侵害での相談受理件数は30年で47件と、5年前に比べ35件増。検挙件数も増加傾向にある。

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