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狙われる遺伝子資源、保護に壁

 和牛の遺伝資源に限らず、果物の種苗など国外に流出しているものは多い。国は貴重な資源を知的財産として保護しようと動き出したが、ハードルは高い。

 「持ち出しを直接禁止する法律があれば、依頼した側も摘発できたはずだ」と捜査幹部。今回の事件で適用された家畜伝染病予防法は、家畜の病気蔓延(まんえん)を防ぐための法律。輸出者について、義務付けられた検疫を受けずに受精卵などを持ち出した、として刑事責任を問うたが、持ち出しを依頼した中国人の男は輸出者ではなく、刑事訴追することはできなかった。

 事件を受け、農林水産省は有識者検討会を設置。和牛の遺伝資源の管理・流通体制強化を模索しているほか、遺伝資源を知的財産として位置づけられないかどうかも議論されている。知的財産に位置づけられれば、企業の営業秘密の持ち出しなどを禁じた不正競争防止法での保護が可能となり、刑事罰のほか、被害者側からの損害賠償請求なども可能となるためだ。

 ただ、長い年月をかけてさまざまな人が育成に携わってきた和牛に関する遺伝情報が「秘密」にあたると見なすのは難しく、具体的な保護の方策が固まるには時間がかかりそうだ。

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