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世界遺産登録勧告、インバウンド取り込みに期待

古墳群を上空から眺める疑似体験ができるサービスが人気を集めている
古墳群を上空から眺める疑似体験ができるサービスが人気を集めている

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関が世界文化遺産への登録を勧告した大阪府の百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群。地元自治体や観光業界などは登録による観光客の増加を見込み、早速古墳群を活用したサービスの拡充を検討、「世界遺産特需」を逃すまいと動き出した。

■4カ国語で対応

 古墳群の一つで国内最大の前方後円墳、仁徳天皇陵古墳(大山(だいせん)古墳)がある堺市は、世界遺産登録により、特に外国人観光客が増加すると期待する。インバウンド獲得にサービス拡充を図る方針だ。

 外国人にも古墳への理解を深めてもらおうと、古墳群を巡りながら解説を楽しめる「古墳群周遊アプリ」を英語と中国語、韓国語の4言語対応で提供。公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」も整備した。今後は仁徳天皇陵近くの大仙公園周辺に設置済みの4言語対応の周遊路サイン(案内標識)を、ニサンザイ古墳(北区)、反正(はんぜい)天皇陵古墳(堺区)周辺にも設置し、徐々に広げる予定だ。

■人気の上空探訪

 バーチャルリアリティー(VR)技術で古墳群を上空から眺める疑似体験ができる市博物館の人気サービスは、7月からVR機器を倍の40台に増やして拡充。市観光部の担当者は「上空から古墳群を見たいというニーズは高い。ヘリコプターや熱気球によるツアーなども民間事業者との間で調整したい」と話す。

 一方で喫緊の課題は、交通アクセス網の整備だ。欧米の観光客は単独で訪れる傾向が強いが、今回登録が勧告された古墳群は3市にまたがる広範囲に広がり、まとめて巡るには鉄道やバスを組み合わせる必要がある。堺市は「応急的処置」として、仁徳天皇陵と市内の主要駅などを結ぶシャトルバスの臨時運行などを検討している。

■特別食事プラン

 観光業界も熱い視線を注ぐ。東京都千代田区の旅行会社「ユーラシア旅行社」は16日から、セスナ機に乗って上空約500メートルから古墳群などを見渡す遊覧飛行を含む2泊3日のツアーを実施。担当者は「正式に(世界遺産への登録が)決まれば、参加者は増えるはず」と期待する。

 古墳群を含む堺市の観光名所でシャープのロボット型携帯端末「ロボホン」を観光客に貸し出し、各地でロボホンの解説を聞けるという実証実験を実施しているJTBは、実験が終わる今月末以降は同市と協議のうえ、商業サービスとしての展開を始める予定だ。ロボホンは英語、中国語にも対応済みで、同社は「世界遺産登録が実現すれば、堺市など大阪南部への訪日客の関心が高まる」と期待する。

 宿泊業界も期待を寄せる。ホテル・アゴーラリージェンシー大阪堺(堺市堺区)は、古墳が望める最上階の25階の和食店での特別な食事プランを検討中。古墳が見える上層階の客室を「古墳ビュー」として売り出す宿泊プランなど、さまざまなアイデアを練っているという。

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