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【一聞百見】存続危機の男子校「顧客満足度アップ」で大改革 興国学園理事長・興国高校校長の草島葉子さん(58)

 草島さんは社会人経験を経て平成9年、祖父の草島惣治郎氏が大正15年に創立し、父・一氏が理事長・校長を務めていた興国学園の常任理事に就任した。

 ところが平成12(2000)年の入試で、例年2500人ほどいた受験生が半減するという危機に。周囲の女子校が共学校に変わり、男子の受験生が他校に流れたのだ。もともと商業学校だった興国高校は、商業科と普通科があったが、進学実績はあまりなかった。

 「有名大学に入学者が出たと思ったらスポーツで優秀な生徒だった…というような状態でした」

 そんな状況で、進学実績で他校と競うのは現実的ではない。そう考えた草島さんは、まずは門戸を広げて多様な生徒を入学させ、個性に応じた教育で成果を上げることに活路を見いだそうとした。危機からの脱却を図る、学校を挙げての大改革である。

 ■先代の個性大切『ONLY ONE教育』を発展

 「改革に着手した先代の校長(父の一氏)は、個性を大切にする『ONLY ONE(オンリーワン)教育』をうたい、温厚な人柄を教員らはみな慕っていました。その校長が『このままでは学校がつぶれる』と危機感をあらわにしたのです。改革に向けて一致団結することができました」

 また、草島さんがそれまで人材派遣・研修企業で培った経験も生きた。“顧客”である生徒や保護者の満足度をどう向上させ、教育効果をあげるのか。全教員を対象に意見を求めたのである。

 教員らはそれに応えた。「家庭とのかかわり」や「習熟度別」、「ITビジネス」「進学」「クラブ活性化」「国際化」といったテーマを掲げてプロジェクトチームを編成。経営側とともにプラン作りに取り組んだ。

 夏休みには、全教員が学校案内を手に400にのぼる中学校に足を運んだ。効果的だったのが、入学の手続き時から、教員が全生徒と向き合う習慣をつけたことだ。

 「教員は休み返上でしたが、こうした習慣を続けることで、保護者や生徒への対応力を高めていきました」。これぞ、顧客満足度の向上である。

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