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【東京への「切り札」】空手界のプリンス、至近距離から放つ上段蹴り 西村拳(23)

空手男子組手75キロ級の西村拳。リーチと柔軟性を生かした上段蹴りで、金メダルを目指す(柿平博文撮影)
空手男子組手75キロ級の西村拳。リーチと柔軟性を生かした上段蹴りで、金メダルを目指す(柿平博文撮影)
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 端正な顔立ちから「空手界のプリンス」と称される男子組手75キロ級の西村拳(チャンプ)が東京五輪の金メダルを狙う上で、「一番の武器」と語るのが上段蹴りだ。「蹴りは遠くから」という空手の常識を覆し、至近距離から繰り出せるのが最大の特徴。母校の近畿大学空手道部の木下貴博コーチは「予想できない間合いから上段蹴りがくるのは、対戦相手にとって脅威以外のなにものでもない」と、その“切れ味”を表現する。(岡野祐己)

「びびり」がプラスに

 西村の父は、1982年の世界選手権を制した誠司さん(62)。だが西村自身が本格的に空手を始めたのは中学1年からで、決して早くはない。小学校高学年から通った学習塾がいやで、誠司さんに相談。「塾は辞めさせてやるから空手をやれ」と諭され、父の空手道場で基礎を磨いた。

 競技としての空手には、「形(かた)」と「組手」の2種目がある。形が個人で演武を行う採点種目なのに対し、組手は突きや蹴りなどを繰り出す対人種目だ。「びびりだった」という西村が、「一番相手に近寄らずに技を仕掛けられる」という理由で強化したのが蹴りだった。「股下の長さを測ったことはない」というが、すらりと伸びる足を生かした上段蹴りは、いつしか西村の代名詞となった。

ストレッチの副産物

 地元福岡の中学から強豪の宮崎第一高に進み、全国高校総体や国体で優勝。だが、入学当初はけがが多かったという。原因は、開脚したまま前屈ができないほどの体の硬さだった。

 そこで同校空手道部の図師(ずし)幸一監督の勧めもあり、入念にストレッチに取り組むようにした。故障を防ぐために始めたストレッチだったが、思わぬ副産物をもたらす。西村が「人並みに体が柔らかくなって、足の上げ方がスムーズになった」と話すように、至近距離からでも上段蹴りを出せるようになったのだ。

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