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【フェルメール事典】第3部(3)「ワイングラス」手で食事 滑り止めの突起

アリ・デ・フォイス≪陽気なバイオリン弾き≫ 1660年ー1680年 アムステルダム国立美術館 Loan from the Rijksmuseum
アリ・デ・フォイス≪陽気なバイオリン弾き≫ 1660年ー1680年 アムステルダム国立美術館 Loan from the Rijksmuseum

 「取り持ち女」に登場する若い女性や、アリ・デ・フォイスの「陽気なバイオリン弾き」が手にしているのは、レーマー杯と呼ばれるワイングラス。特徴的な持ち手の突起には、滑り止めの役割があるという。というのも、当時の食事は手づかみで、手が油だらけになったためだ。

 手づかみの理由は「神の恵み(食べ物)に対して道具を使うのは失礼」といった宗教観。フェルメールと同時期に活躍したヤン・ステーンの「家族の情景」に描かれた食卓を見ても、料理を切り分けるためのナイフやスプーンはあるが、フォークは見当たらない。レーマー杯のデザインは、当時の生活習慣の中でこそ生まれたといえる。

 ちなみに、当時のオランダでは井戸水をそのまま飲めなかったため、大人も子供も、水分補給にはもっぱらビール。ワインは経済的にゆとりのある家で飲まれていたという。

     

 「フェルメール展」に登場する作品の背景や作者をキーワードに、17世紀オランダ絵画の魅力に迫ります。

 【ガイド】「フェルメール展」 大阪市立美術館(同市天王寺区)で5月12日まで。入館料は一般1800円など。問い合わせは06・4301・7285(大阪市総合コールセンターなにわコール)。

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