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【新元号】万葉集出典に漫画家・里中さんら喜び

漫画家の里中満智子さん(南雲都撮影) 
漫画家の里中満智子さん(南雲都撮影) 

 新元号の出典となった「万葉集」を研究テーマとしている万葉文化館(奈良県明日香村)の指導研究員、井上さやかさん(47)は「元号は歴史書(漢語の一部)からとられる可能性が高いと思っていたので驚いた。日本にも世界にも万葉集がもっと広がればうれしい」と喜んだ。

 「令和」は「万葉集巻五」に収められている「梅花宴(ばいかえん)」(梅の花を見る宴会)に関係する32首の歌の序文からとられた。井上さんによると、宴会は天平2(730)年正月、大宰府の長官だった大伴(おおともの)旅人(たびと)の邸宅で開かれ、序文は主催者である旅人自身が書いた可能性があるという。

 中国から輸入され、当時は珍しい植物だった梅の美しさを梅花宴で詠み合おうとしたといい、井上さんは「海外のものを取り入れながら、新しい文化を創造しようとしたことを示す良い例だ」と解説。「令は『よい』という意味で使われており、今回のような使われ方は元号としてふさわしい」と話した。

 里中満智子さん

 ブーム到来期待

 一方、中学時代に読んだ万葉集に強い影響を受けたという漫画家、里中満智子さん(71)は「(出典は)日本書紀か古事記からになると思っていたので、万葉集になるとは思ってもみなかった。本当にうれしい」と喜んだ。

 万葉集は天皇や貴族に限らず、下級官人など幅広い身分の人々の作品を集めた歌集として知られる。里中さんは「男女や身分の差ではなく、いい歌だから残そうという、日本人が持っている懐の深さを感じる」。歌の序文が出典となったことについては、「特定の歌を出典とすると、その個人を持ち上げてしまうことになる。それを避けるため、華麗な序文から取ったのかもしれない」と推測する。

 インターネット上では、「新元号を機に万葉集をもう一度学び直そう」との書き込みもあり、万葉集ブームの到来も期待されている。里中さんは「日本人がもっと万葉集に親しみ、神髄に触れてほしいと考えていた。世界でも類を見ない、すばらしい魅力を知っていただければ」と力を込めた。

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