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【プロの仕事】本当に動物とふれあう場所を

カフェの動物を優しく見つめる吉本喬さん=大阪市中央区(頼光和弘撮影)
カフェの動物を優しく見つめる吉本喬さん=大阪市中央区(頼光和弘撮影)

 「アニーちゃん」

 大阪市中央区の動物カフェ「Animeal(アニミル)」で、同店を運営するFULFILLFOR代表取締役で、アニマルキーパー兼トレーナー、吉本喬(たかし)さん(32)が、トイプードルに優しく声をかけながら丁寧にブラッシングをしていた。

 同店は昨年9月、動物たちが暮らす森のカフェをコンセプトにオープンした。犬や猫、ウサギ、カピバラなどを飼育しており、動物たちの生活リズムを優先して、日本初の動物の昼夜交代制を導入。昼間は「森のピクニック」をテーマに身近な動物たちと触れあい、夜は「森のキャンプ」をテーマに夜行性動物とまったりと時間を過ごす。

 飼育されている犬や猫のほとんどは、保健所などで保護されたものを引き取った。そのうえで、動物たちの飼育やトレーニングなどのすべてを一手に引き受けている。

 小学生の頃、友人がモルモットを飼っていたことがきっかけで動物に興味を持った。自宅でハムスターや犬などを飼ったこともあったが、1日に2回はペットに餌を与える必要があり、こまめに掃除もしなくてはならない。なかなか友達と遊びに出かけることはできず、中途半端な気持ちで動物は飼えないことを実感した。次第に「世の中には、もっと知らない動物がいるのでは」と思うようになり、動物の飼育環境などへの関心が強くなった。

 将来は動物に関わる仕事をしたいと思い、「大阪コミュニケーションアート専門学校ECO」(現・大阪ECO動物海洋専門学校、大阪市西区)動物園動物飼育専攻に進学した。

 飼育種類の多さに魅力を感じた同校では、学園祭で「ふれあい動物園」を企画した実習授業が印象に残っている。「予想を超えるもの」をコンセプトに、イグアナを広場で散歩させたり、ミニブタの障害物競走を行ったりした。意外性が話題を呼んで大好評だったという。

 平成19年3月に卒業後は、ふれあい動物園などを運営する企業に就職し、さまざまな動物とふれあう仕事に従事。その後、子供の頃からの夢だった「動物のいる会社」を立ち上げた。

 アニミルでは、犬などの動物が来店客の膝の上に乗ってきた場合にのみ抱き上げるのはOK。逆に、来店客自らが動物に近づいて抱き上げるのは禁止だ。「人間から一方的になるのはダメです。お互いがふれあいたいと思ったときだけ、ふれあってもらっています」と説明する。

 最近、国内では動物カフェが増えてきたが、動物をきちんと扱えていない店舗も少なくないという。「人間本位ではなく、人間と動物が本当の意味でふれあえる場所であることが大切です。動物についての教育活動にも力を入れて、アニミルが動物カフェの手本のような存在になれば」と意気込みを語っていた。(芦田彩)

     ◇

 アニマルキーパー兼トレーナーになるには 特に資格は必要としないが、専門学校などで学び、動物園や水族館、関連施設への就職を紹介してもらうのが早道。日本動物園水族館協会認定の飼育技師資格などを持っていると仕事をする上で有利になる。

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