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【夜間中学はいま】(2)20年通って卒業…仲間に感謝

自治会役員の仕事こなすまでに

 33歳まで父親に会ったことがなかった。父は終戦を機に、陳さんを身ごもっていた母親に「迎えに来る」と言い残して日本に帰国。国交正常化を経た1979年、父がやっとのことで中国を訪れてくれたときが、初対面となった。日本に来ないかと持ちかけてくれたが、そのときはかなわなかった。

 父の死後、50歳を過ぎてから家族と来日。当初は日本語が分からず、何もかも不安だった。孫が通う幼稚園の送迎時間も分からない。スーパーでイチゴ1パックの値段を1箱分と間違えたこともあった。

 夜間中学には一足早く来日した兄の紹介で入った。「あいうえお」から日本語を始め、徐々に言葉が分かるようになると、少しずつ日本のことも理解できるようになった。

 努力を続けて読み書きができるようになり、最近では自治会の役員の仕事もこなせるように。「全部、日本語で大丈夫です。春日中に感謝します」と語る陳さんの表情は、誇らしげだった。

 入学したときに幼稚園児だった孫はすでに大学を卒業し、今は社会人に。「学びを続けたい」という思いから4月からは、日本語教室に週1回通うことにしている。

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