PR

産経WEST 産経WEST

世界を驚かせた天才数学者・岡潔 死後40年の再評価

 あまりの優れた業績に、先進地・ヨーロッパの数学界では当初、一人の数学者によるものとは信じられず、「岡潔」は数学者集団のペンネームと思われたというエピソードも伝わっている。

 「まさに『雲の上』の数学。難しすぎて、とても生徒には教えられない」

 こう笑顔で話すのは、高野山高校(和歌山県高野町)などで教鞭(きょうべん)をとる数学教師で、岡の偉業を伝える活動を行う市民グループ「橋本市岡潔数学WAVE」会長の木地茂典さん(64)だ。

 確かに岡の数学の業績を理解するのは難しいが、一方で、岡の随筆は日本の行く末を案じた身近な内容で分かりやすく、一般には、こちらの面に魅力を感じるファンも多い。

 「数学のことは分からない」とする副会長の奥村浩章さん(74)も「私の場合は何といっても『春宵十話』。どれだけ先生が日本の将来を心配していたかが伝わってくる」と語る。

 例えば、文庫に収められている随筆「日本的情緒」で、岡は独自の日本人論をつづっている。

 《このくにで善行といえば少しも打算を伴わない行為のことである》

 日本人論は教育論にもおよび、子供たちの将来を深く案じている。

 《新学制の下に義務教育の卒業生を出したが、これは明らかに大変な失敗である。顔つきまで変わってしまうほどに動物性がはいってしまい、大自然から人の真情に射す純粋直観の日光は深海の底のようにうすくされているからである》

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ