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【東日本大震災8年】「孤独死」をテーマにした映画

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 東日本大震災で家族を失った被災者の孤独をテーマにした映画「ひとりじゃない」が完成した。大阪市内で上映会が行われ、鐘江(かねがえ)稔監督(52)=大阪府池田市=や主演の劇団シアターOM(オム)=大阪市天王寺区=代表を務める俳優、稲森誠さん(57)らが出席。昨春に宮城県登米(とめ)市豊里町の関係者から話が持ち込まれたことを明らかにし、「いい意味でおせっかいでした」と笑顔で話した。(格清政典)

 映画は、震災で妻子を失った50代の男性が登米市で孤独に生活していることから始まる。ある日、娘と同年代の若い女性と知り合って交流していくうちに、孤立から脱していく姿を描いた。

 鐘江監督らによると、昨春に登米市豊里コミュニティ推進協議会の関係者らから「孤独死をテーマにした作品を作りたい」と相談されたことがきっかけになった。現地を訪れて話を聞いたところ、孤独死対策に取り組む地域の見守り活動を紹介しようとする内容だったので「これでは自己完結になる」と指摘。「社会に訴えかける思いのこもった作品にしないといけない」と鐘江監督がオリジナルストーリーを書きおろした。

 撮影は昨年9月に豊里町内で3日間にわたって実施。稲森さんをはじめ撮影スタッフらは大阪などから参加した。豊里町の住民らはエキストラ出演したほか、地元ロケの宿泊や出演者やスタッフらへの食事提供などでもてなした。「豊里町は何もない。そんな日本の原風景が詰まっているところが素晴らしい。現地の人も温かかった」と鐘江監督は気に入った様子。

 約40分の映画に加えて、現地の人たちへのインタビューなどで構成されたPR動画も完成。今年1月に豊里町で行われた試写会に約400人が参加した。同町側は「多くの人に見てほしい」と、学校やボランティア団体などに無料上映を呼びかけている。

 主演の稲森さんは「セリフは少なかったが、方言が大変だった」と振り返る。「孤独な人は、誰かに背中を押してもらいたいと思っている。この作品を見て一歩を踏み出すきっかけになれば」と鐘江監督は話している。

 5月11日には、大阪府池田市の池田市民文化会館で上映される。

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