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プロ魂「70代もかっこよく」歌手・前川清さん

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「若さの秘訣ですか?生涯現役で歌わせていただいていることと、趣味の錦鯉やお馬さんに忙しいことかな」と話す前川清=大阪市福島区
「若さの秘訣ですか?生涯現役で歌わせていただいていることと、趣味の錦鯉やお馬さんに忙しいことかな」と話す前川清=大阪市福島区

 直立不動で歌う独特のスタイル。「そして、神戸」「東京砂漠」「ひまわり」…。ヒット曲は数え切れない。浮き沈みの激しい歌謡界の第一線で活躍し続け、ただいま70歳。デビュー50周年のメモリアル・イヤーを迎えた。

 「運がよかったんだと思います」。淡々と語る。「出会いに恵まれました。クール・ファイブでデビューし、ザ・ドリフターズさん、萩本欽一さん、梅沢富美男さん、藤山直美さんら多くの方々とご縁があり、共演することで個性を引き出していただいた。バラエティー番組や座長公演などいろんなことをやらせていただいたことが今につながっていると思っています」

 3月3日初日の大阪新歌舞伎座の公演では、第1部で時代劇「大坂侍~恋も忠義も金次第~」、第2部ではもうひとりの座長で演歌歌手の神野美伽とふたりで歌謡ショーを繰り広げる。

 「大坂侍」で演じるのは江戸から大坂に左遷されてきた川同心、鳥居又七。普段は昼行燈(ひるあんどん)のようだが、実は武芸の達人。酒が入ると強さを発揮し-。

 前川のキャラクターが生かされた喜劇だ。「お芝居は笑ってもらうのが好きなんですよ。台本に書かれていない部分をどんなふうに工夫しておもしろくするか。楽しんでいただける舞台にしたいですね」

 「歌は仕事」と言い切る。「いまでも歌う前は緊張するし、自分でうまいなんて思っていない。楽しんで歌えるようになったのは10年くらい前かな。40周年を過ぎて自分には歌しかないな、と思った」

 仕事だからこそ、全身全霊で歌う。「ほんのちょっとでも気を抜いたりすると、この世界、明日はないですからね」

 前川のファンは業界にも多い。サザンオールスターズの桑田佳祐は「自分にとってのアイドル」と公言。コンサートで「中の島ブルース」などを歌った。

 「うれしいですね」と頬を緩めつつ、「自分は、いまの桑田さんがかっこいいと思っている」と打ち明ける。「70代は、桑田さんにかっこいいと思ってもらえるようにならないと」

 先日、英ロックバンド、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」を聴いて衝撃を受けた。

 「歌詞がすごかった。人間や人生がそこにあった。エイズで若くして亡くなったボーカルのフレディ・マーキュリーの生きざまもあって、歌ってこういうものかと。男と女の歌だけでなく、これからはそういう歌も歌っていきたい」

 フランクな笑顔の奥に、本物のプロフェッショナルの魂が見えた。

(文・亀岡典子、写真・前川純一郎)

 まえかわ・きよし 昭和23年8月19日、長崎県佐世保市生まれ。44年、内山田洋とクール・ファイブのボーカルとして「長崎は今日も雨だった」でデビュー。同年のNHK紅白歌合戦に初出場を果たす。62年からソロ活動を開始。大劇場の座長公演、テレビなど幅広く活躍している。

 新歌舞伎座開場60周年記念特別企画「前川清・神野美伽」は3月3~24日、大阪・上本町の新歌舞伎座で。新歌舞伎座テレホン予約センター(06・7730・2222)。

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