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指定管理者制度の功と罪 委託後の運営に不透明さ 千早赤阪村の情報漏洩

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指定管理者制度で運営されている「金剛山ロープウェイ」=大阪府千早赤阪村
指定管理者制度で運営されている「金剛山ロープウェイ」=大阪府千早赤阪村

 自治体が公共施設の運営を民間業者などに代行させる指定管理者制度。民間の持つノウハウや活力がサービス向上や行政コスト削減につながったケースがある半面、公営と比べて運営実態が不透明になるとの指摘もある。千早赤阪村の情報漏洩問題はこうした課題を浮き彫りにした格好で、専門家からは「自治体が積極的に透明性を確保する必要がある」としている。

 同制度は平成15年9月の地方自治法改正で導入。自治体が組織した選定委員会が事業者の企画内容を審査するなどし、議会の議決を経て管理者に指定する。総務省によると、27年には全国で約7万6千施設で同制度が採用されている。

 大阪市では27年度から、大和ハウス工業や電通など5社による共同事業体が指定管理者として大阪城公園(同市中央区)を運営。「ジョー・テラス・オオサカ」や「ミライザ大阪城」などの施設が観光客の人気を集め、市は収益などに応じて年間2億円以上の納付金を受けている。

 こうした成功例の一方で、指定管理者制度に詳しい香川大法学部の三野靖教授(地方自治)は「自治体直営であれば、施設の関連工事の発注状況などは公開されるが、民間事業者による運営では不透明になりやすい」と指摘する。

 今回の千早赤阪村のケースでは、ロープウエーの管理者に指定された業者が、職員から紹介された建設会社に関連工事を発注。工事費には国からの交付金や村の予算が充てられたが、入札は行われず、発注内容も公表されていなかった。

 三野教授は「指定管理者が発注する工事などは自治体が把握し、公表したり、情報公開請求の窓口になったりすべきだ」という。

 大阪市では、指定管理者が第三者に工事を発注した場合、発注先や費用などの情報をすべて市に届けるよう規定。市はそれらの内容をホームページで公表し、透明性を担保している。

 三野教授は「指定管理者による運営状況が公表されれば緊張感が保たれ、公金から支払われる指定管理料の無駄の削減につながる。指定管理者にとっても、市民や自治体からの信用が高まるというメリットもある」と話している。

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