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【橋本奈実の芸能なで読み】年々高まる個々の技術力、宝塚105期生圧巻の卒業公演

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文化祭で歌とダンスを披露した105期生たち。中央はソロ歌唱を担当した松岡恵さん
文化祭で歌とダンスを披露した105期生たち。中央はソロ歌唱を担当した松岡恵さん

 未来のタカラジェンヌを育成する、宝塚音楽学校の「第105期生文化祭」の公開稽古を取材しました。音楽学校は予科、本科の2年制。文化祭は、2年間、稽古に勤しんだ105期生40人の卒業公演にあたり、2月22日から24日まで兵庫・宝塚バウホールで上演されています。

 演目は、「日本舞踊と声楽」「演劇」「ダンスコンサート」の3部構成。1部は日本舞踊、クラシック・ボーカル、ポピュラー・ボーカルと分かれています。クラシック・ボーカルでソロを披露した上川莉央さん、ハーバート真唯さんの澄んだ、音域の広い歌声は圧巻でした。

 2部の演劇部門はA、Bの2パターンがあり、公開稽古では、劇団創設者の小林一三さんの玄孫、元プロテニス選手でスポーツキャスターの松岡修造さんの長女、松岡恵さんが主演を務めました(Bパターンでは新井紀香さんが主演)

 松岡さんは、目をひく端正で華やかな顔立ちのスター・オーラ、よく通る低音の声が魅力。複雑な構成の芝居で細やかな演技を見せ、実力を示しました。なお、1部でもソロで伸びやかな歌唱を披露しました。

 3部の「ダンスコンサート」はスピーディーな展開でジャズダンスやバレエ、タップダンスを披露。ダンサーとして高い技術を持った生徒が数多い印象で、見応えのあるステージでした。

 文化祭を終えた105期生は、3月1日に卒業式、同日午後からは、宝塚歌劇団で入団式。4月19日に兵庫・宝塚大劇場で初日を迎える宙(そら)組公演「オーシャンズ11」で初舞台を踏みます。

 近年、文化祭を見て思うのですが、生徒個々の技術が格段に高いように思います。宝塚歌劇にあこがれ、その舞台を目指す人たちはまず、宝塚音楽学校に入るために相当なレッスンを積んでいる人が大半です。

 さらに2012年からダンスが日本の中学で必修科目に。2017年に宝塚音楽学校に入学した105期生たちはほぼ、それを経験した方たちでもあります。個人で努力を積んできたと思いますが、音楽学校入学までの学校生活や日常を通し、リズム感の良さが自然に身についているようにも感じました。

 といって、入学前にバレエや声楽などの未経験者はスターになれないか、というと、もちろん、そうではありません。成績下位で入学後、努力を重ね、トップスターとなった方もいます。

 宝塚音楽学校は、2009年より、1次試験は面接のみとなりました。音楽学校に入るためのスクールに通う人が増えた中、将来性を持った“荒削りの原石”を大切にしたいという意向もうかがえます。

 入学後も、ダンスなど個々のスキルが異なる科目の授業は極力、それぞれのレベルに合わせた指導を心掛け、高い技術者はさらに伸ばし、努力が必要な生徒には底上げもきちんと行っている。そして“学校”ですので、技術とともに“心”をしっかりと教えています。

 文化祭の公開稽古の際、宝塚音楽学校の予科生(1年生)たちが受付を担当し、関係者を客席まで案内していました。機敏な動き、ていねいな言葉遣い。宝塚の良き伝統を引き継いだ生徒たちの姿に、心温まりました。いつも、こちらの背筋も伸びてしまいます。

 宝塚歌劇は100周年以降、観客動員数は右肩上がり。その要因のひとつは、愛ある人材育成である気がしました。

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