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毒物カレー事件の基金廃止へ 和歌山市「役目終えた」

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 和歌山市は12日、平成10年7月に発生した毒物カレー事件の被害者に対する長期的な健康診断や調査のために設けていた基金を廃止すると発表した。廃止のための条例案を19日開会の市議会に提案する。事件は昨年、発生20年の節目を迎えており、市は「役目を終えた」としている。ただ、今後も被害者から相談などの申し出があれば個別に対応する。市は、基金の残額約500万円を一般財源に繰り入れる方針。

 事件では4人が死亡し、63人が急性ヒ素中毒になった。市は10年以降、健康診断や調査を実施。12年には長期的な事業継続に向け1千万円で基金を設立した。

 調査は事件発生から10年近く経過した19年に実施して以降、長らく行われていなかったが、発生20年を前にした昨年6月、事件当時に胎児だった4人を含む計67人の被害者のうち、死亡者らを除く58人を対象に改めて実施。34人が回答し、うち1割が急性ヒ素中毒の後遺症とみられる手足のしびれや痛み、2割がふらつきや倦怠(けんたい)感を訴えていた。

 ただ、健康状態の相談などを希望する回答は2人にとどまり、市は基金の役目は終えたと判断した。尾花正啓市長は「それぞれの方の思いを踏まえて個別に対応をさせていただく。できるだけサポートしていきたい」としている。

 一方、「カレー事件被害者の会」の浜井満夫会長(68)は「事件から時間がたって最近は会の活動も少ない。まだ後遺症に苦しんでいる人もいると聞くが、そうでない人は事件を忘れてきているのでは」と話した。

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