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【通崎好みつれづれ】展覧会の“敏腕警備員”

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 ここでは3人の輪番で仕事にあたるが、近藤さんは必ず展覧会初日に入る。館長や関係者が来館し、来場者に説明をするのを聞いて展示内容を頭に入れるためだ。それらをわかりやすくメモして、他の2人に申し送りする。会社の指示ではなく独自のやり方である。

 近藤さんにはファンも多く、悩み相談をして帰る人もいるらしい。とはいえ出過ぎることはない。サラリーマン時代に覚えた「人付き合いの間合い」が役立っている。聞くところによると、時に掲示された作品説明の間違いまで指摘するというから、ただものではない。LIXIL側も「もちろん警備第一だが、アットホームな雰囲気にしてもらえてありがたい」と言う。

 期待通りの展示に加え、敏腕警備員さんに出会え、思いがけず楽しいひとときとなった。(通崎睦美 木琴奏者)

 つうざき・むつみ 昭和42年、京都市生まれ。京都市立芸術大学大学院修了。マリンバとさまざまな楽器、オーケストラとの共演など多様な形態で演奏活動を行う一方、米国でも活躍した木琴奏者、平岡養一との縁をきっかけに木琴の復権に力を注いでいる。執筆活動も手掛け、『木琴デイズ 平岡養一「天衣無縫の音楽人生」』で第36回サントリー学芸賞(社会・風俗部門)と第24回吉田秀和賞をダブル受賞。アンティーク着物コレクターとしても知られる。

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