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【昭和39年物語】(47)「救世主」再び…エースの代役、本間奮投

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 試合は一回、いきなり本間が一発を浴びた。1死から近藤昭に初球を左翼スタンドへ放り込まれた。だが、本間は崩れなかった。そのあと六回までこの1失点だけに抑える力投をみせた。

 七回に阪神が代打攻勢で追いつく。2死一塁で辻佳の代打藤本が中前安打を放ち一、三塁とすると、本間の代打横山が左前に同点タイムリー。そして八回、阪神が連続敵失で無死一、二塁、打者4番遠井を迎えると、三原監督はすかさず秋山を一塁へ退かせ、左腕の鈴木を送り出す。いつもの“三原マジック”である。

 だが、名将藤本も負けてはいない。なんと、遠井にセーフティーバント。惜しくもアウトにはなったが1死二、三塁で藤井がきっちり左犠飛を打ち上げる。決勝点を奪うとその裏から、惜しげもなくバッキーをリリーフに送った。救世主の“奮投”。名将同士の息詰まる知略の応酬。阪神は勝った。

 「ウチは背水の陣やったが、ナインが全力を尽くしてくれた。本間がよう投げてくれた。選手全体に気合がこもっとった。1・5差かぁ、これで面白くなったで!」

 川崎の夜空に阪神ファンの歓声と藤本監督の雄たけびが響いた。

=敬称略

(田所龍一)

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