PR

産経WEST 産経WEST

夢洲 万博の花咲かそう 「負の遺産」本格整備待つばかり ドローン予定地をルポ

Messenger
工事が進む大阪万博開催予定地の夢洲=大阪市此花区(ドローン使用、パノラマ合成、沢野貴信撮影)
工事が進む大阪万博開催予定地の夢洲=大阪市此花区(ドローン使用、パノラマ合成、沢野貴信撮影)

 2025年国際博覧会(万博)の開催が決まり、会場となる大阪湾の人工島、夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)。今月中には実行主体の「日本国際博覧会協会」が立ち上がり、詳細な計画づくりと整備が本格化する。かつて「負の遺産」と呼ばれたが、ベイエリア活性化の中心地として期待が集まる夢洲の今を取材した。

(杉侑里香、写真報道局 沢野貴信)

 夢洲の万博会場予定地を小型無人機(ドローン)で上空から撮影すると、広さがよく分かる。

 機体を制限高度ぎりぎりの高さで移動させシャッターを切る。甲子園球場100個分に相当する総面積390ヘクタールもの広大な島は、どれだけ離れても1枚の写真には納まらないほどだ。

 開催時には世界各国のパビリオンが並ぶエリアにレンズを向けると、海水や雨水がたまっているのか巨大な水たまりが見えた。周囲には草木が生い茂り、まるで湿地帯のようだった。

 地上からの景色も驚きだった。大阪市中心部から車で約30分の距離だが、コンテナターミナルとコンビニエンスストア1軒以外に建物はほぼなく、殺風景な光景が広がる。潮風が強く吹き付ける会場予定地では、未舗装の道を土砂を運ぶトラックが行き交っていた。

 夢洲は1977(昭和52)年、市の廃棄物や建設残土の処分場として整備が始まった。しかし、6万人が住む住宅地開発を目指した当初の計画は、バブル経済の崩壊のあおりで頓挫。選手村として活用を見込んだ2008年夏季五輪誘致も惨敗し、数千億円を投じる埋め立ては無駄遣いの象徴と揶揄(やゆ)されてきた。

 打開策として大阪府市が打ち出したのが、万博開催と統合型リゾート施設(IR)誘致。「もう負の遺産とは呼ばせない」。3度目の挑戦に、ベイエリア活性化の望みをかけている。

 市は会場予定地の造成・埋め立てを2022年度までに完了させる予定で、会場建設などは23年度から本格化する。パビリオンを集積させる中央部のほか、水面が残る南側は水辺空間を生かした「ウォーターワールド」に、太陽光発電施設がある西側は「グリーンワールド」として、来場者の憩いの場とする予定だ。

 予定地の中にある小高い丘から、周囲を一望した。見渡す限りの荒涼とした土地だが、6年後の万博では毎日数十万もの人が訪れ、技術の進歩を肌で感じることになる。まだ具体的にイメージすることはできないが、大阪・関西の将来を左右する一大プロジェクトが動き出したのは確かだ。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ