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信長が築いた安土城 再建へ調査開始

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安土城のあった安土山一帯。滋賀県が天守再建の検討を始めた=滋賀県近江八幡市
安土城のあった安土山一帯。滋賀県が天守再建の検討を始めた=滋賀県近江八幡市

 滋賀県の三日月大造知事は、戦国時代に織田信長が築き現在は城跡が国の特別史跡に指定されている安土城(同県近江八幡市)について、再建を目指して調査に乗り出す方針を明らかにした。ただ、多大な費用が見込まれるうえ、当時の城の姿を示す資料も乏しいなど、越えるべきハードルは高い。

 安土城は天正7(1579)年に信長が築城。5層7重の豪壮な天守を備えていたとされる。築城わずか3年後の同10年に明智光秀が謀反を起こした後、天守や本丸が焼失した。設計など詳細が分かる資料がなく「幻の城」とされてきた。

 これまでも地元を中心に再建を望む声は上がっていたが、来年のNHK大河ドラマで光秀を主人公とした「麒麟がくる」が放送されるのを機に、戦国時代に注目が集まると予想されることから、調査に乗り出すことを決めた。

 三日月知事は今月4日に「安土城復元に向けて知恵や力を本格的に集めたい」との考えを示し、「20年かけて行った発掘調査でどこまで分かっているのか。今後の方向性を探る1年にしたい」と意欲を見せた。

 ただ、再建を進めるには解決すべき課題も多い。最大の問題が数百億円に上るとされる費用だ。行財政改革が進む中での巨大事業には、厳しい意見が相次ぐことが予想される。

 三日月知事は費用捻出について「夢やロマン、志に寄付をいただく文化が醸成されつつある。積極的に発信していきたい」と経済界からの支援に期待。経済団体の会合に出席した際には協力を求めた。

 実態が分からない城をどう再建するのかという根本的な問題もある。国から復元許可を得るためには当時の設計などが分かる資料が必要となるが、天守の具体的な姿については不明な点が多い。

 信長が安土城を描かせた屏風(びょうぶ)図が天正遣欧使節によってローマ法王に献上されたとの記録があり、県などもこれまでに調査団を派遣するなどしたが、発見には至っていない。現時点では検討の進め方や組織づくりなど具体的な態勢も決まっていない。

 三日月知事は「復元に向けて知恵と力を集める点で意義のある取り組みだ。謙虚に調査、研究を進めていきたい」と話している。

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